「請求異議裁判」勝利判決もぎとろう 12・20デモで千葉地裁包囲を 改憲・戦争の安倍倒せ 労農学連帯の力で農地死守を
週刊『三里塚』02頁(1005号01面01)(2018/12/10)
「請求異議裁判」勝利判決もぎとろう
12・20デモで千葉地裁包囲を
改憲・戦争の安倍倒せ
労農学連帯の力で農地死守を
(写真 千葉地裁を〝人間の鎖〟で包囲して闘った【11月19日】)
12月20日、市東孝雄さんの農地強奪強制執行を阻む請求異議裁判の勝利判決をもぎとろう。12・20判決日闘争に全力で駆けつけ、大デモで千葉地裁を包囲しよう!
米帝トランプ政権は「米国第一」を掲げて対中国貿易戦争を押し進め、帝国主義間・大国間の対立は経済的緊張から軍事的な段階へと激化しようとしている。各国の支配階級は排外主義・愛国主義をあおりながら労働者・農民への搾取・抑圧を強めている。
日帝・安倍政権は敗戦帝国主義としての制約からの突破をかけ、「戦争のできる国づくり」=改憲に突進している。
「反戦・反権力の砦」=三里塚闘争は52年にわたって闘い続け、日帝の国策遂行・改憲攻撃を阻んできた。市東さんへの農地強奪強制執行攻撃は、反対同盟を解体し、労農学連帯を破壊して改憲・戦争への道を掃き清めることに真の狙いがある。12月10日には成田空港からソマリア沖・アデン湾への自衛隊派兵部隊を出そうとしている。「成田軍事空港粉砕」掲げ、改憲を阻止する最前線が市東さんの農地を守る闘いだ。今こそ三里塚闘争が体を張って示してきた、労農学の実力闘争で安倍を打倒しよう。
「耕す者に権利」
戦後革命期における労働者・農民の闘いは「交戦権放棄、戦力不保持」を明記した憲法9条を実現し、さらに地主からの農地解放を軸とする農地改革をもたらした。農地は耕す者が所有することが最も適当と定める農地法もつくられた。それは、侵略戦争に動員され犠牲となった兵士の多くが、不在地主による小作農への収奪によって農業では食べていけない次男・三男だったことによる反省を踏まえたものだった。市東孝雄さんの祖父・市太郎さんが開拓し、父・東市さんが耕してきた農地は、東市さんが戦争からの帰還が遅れたことで、残存小作地として残されたものだった。しかし、所有権は地主にあっても、そこには揺るぎない小作耕作権があり、誠実に耕し続けている限り誰にも奪われることのない畑として存在してきたのだ。実際に、これまでの裁判で小作人の同意のない底地の売買は、違法・無効であり前例もないことが明らかになった。憲法と農地法を踏み破って農地を国と大資本の自由にしようとするのが、市東さんに対する農地の取り上げ攻撃なのだ。まさしく日本農民の未来のかかった闘いであり、絶対に勝利しなければならない。
市東さんはこの間、「闘いの正義性と労農連帯の力があるから権力につぶされずに闘い続けられている。これから反対同盟ここにありという闘いをしたい」(10・14全国集会)「みなさんとの団結の力で最後の勝利まで闘い続ける」(11・4労働者集会)「やれるものならやってみろという気持ちで耕し続ける」(11・18シンポ)と、決意を表している。父親・東市さんから受け継いだ「闘魂ますます盛んなり」の言葉を体現して闘っている。裁判闘争に加え、周辺地域一斉行動、天神峰カフェにも取り組みながら、日々誠実に額に汗しながら代々引き継いだ命の畑、年間50数種類もの無農薬有機野菜を育む魔法のような土を耕し続けている。そして、「大切なのはウソをつかないこと」と有機農業と産直の消費者、支援者との人間的信頼関係を何より大切に暮らしている。金さえ払えば、どれだけウソとペテンを重ねてもいいというNAAや国の態度と真逆の生き方を貫いている。その市東さんの闘魂と生き方は、新自由主義の破綻の中で、苦しむ労働者・農民・学生に闘う勇気と生きる希望を与えている。国家権力の総力を上げた攻撃であっても「農地死守・実力闘争」を貫けばうち破れる。この確信をいまこそ押し広げよう。