全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 弾圧打ち破ろう これが改憲の正体 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

週刊『三里塚』02頁(1004号02面02)(2018/11/26)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 弾圧打ち破ろう
 これが改憲の正体
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

(写真 東京地裁前で仲間の奪還を訴え【14日】)

 暖冬だと言われている今年、三里塚現地でも、晴れの日にはまだまだ強い日射しが照りつけます。高い気温に適度な水分、葉物野菜がぐんぐん伸びて、産直のケースの中は大賑わい! 雑草まで伸びてきて、農家の頭を悩ませるのは、この時期では珍しい事態です。朝晩は息も白くなり、午後5時にはもう真っ暗。ひたひたと迫る冬の足音が聞こえているのとはアンバランスな天候に、先を見据える農家の腕が試されているようです。
 この間、全国の闘う学生に対する弾圧が強まっています。東洋大学は11月4日、2人の学生を7月23日のビラまきを理由に「建造物侵入」で逮捕させました。さらに11月20日、京都大学も10月18日の高田暁典くんの逮捕―起訴に続いて、新たに2人の学生を4月17日の京大への「建造物侵入」容疑で逮捕させ、川端署に勾留中の高田くんを4月12日と5月30日の「建造物侵入」容疑で再逮捕させました。
 ビラまきや集会、キャンパスで改憲・戦争反対を呼びかけることが「大学の意に添わない行為」として罪とされているのです。こんなおかしなことはありません。
 今回の逮捕は、まごうことなき思想弾圧・言論弾圧です。「大学の意」とは「安倍政権の意」ということ。今、警察権力を導入し、裁判所や検察という司法にお墨付きを与えさせる中で、全ての大学にこれへの屈服を迫っているのです。
 日本大学アメフトタックル事件の経過にもそれが顕著に表れています。タックルを指示され、告発した選手には「傷害」が問われる一方、指示した前監督と前コーチの罪は問われない。学生の決起をつぶし、総長や理事に権力を集中し、国家・資本に従わせる。改憲を絶叫する安倍政権が描く大学像は明らかです。
 安倍政権の大学自治に対する踏み込みは、凶暴に見えますが、大きな弱点となるものです。「国家・資本のための大学・学問」というイデオロギーをむき出しにした攻撃だからです。今まで「学問の自由」や「真理の探究」という方便で取りつくろってきたものが全部ウソだったこと、改憲の先に何が行われるのかをすべての人の前にさらけ出すものだからです。
 改憲攻撃は全社会的にかけられます。今、この弾圧を許した先を見据えて、今まで立ち上がってこなかった学生が自らの問題として弾圧粉砕の運動を開始しています。
 「リベラルで合法的な優れたリーダー」に任せるだけでは社会を変えることはできないことを、韓国・民主労総を始め、「キャンドル革命」に立ち上がった労働者・学生の闘いが示しています。「闘わない労働組合が娘の過労死を許した」と、11・4労働者集会で「過労死を考える家族の会」の方が発言しました。法律も、確約も、国家・資本に守らせる根拠は、どれだけ多くの労働者・農民・学生が立ち上がり、強制する力を持つかという中にしかありません。
 要望書の集中と現地結集で強制執行を許さない労農学の力を示そう!
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