労農学連帯の力で人間の鎖つなげよう 11・19千葉地裁包囲闘争へ 「市東さんの農地守れ」 職場・地域・学園から要望書を

週刊『三里塚』02頁(1003号01面01)(2018/11/12)


労農学連帯の力で人間の鎖つなげよう
 11・19千葉地裁包囲闘争へ
 「市東さんの農地守れ」
 職場・地域・学園から要望書を

(写真 反対同盟を先頭に天神峰農地まで意気高くデモ行進【10月14日 成田市】)


 米中貿易戦争はますます激化し、新たな大恐慌の危機が深まっている。米帝トランプ政権はこの間、中距離核戦力(INF)全廃条約から一方的に離脱を表明し、イランに対しては経済制裁の全面再開を行った。さらに国内における分断をあおり、移民圧殺のための軍隊をメキシコ国境に最大1万5千人派遣すると宣言。世界体制は分裂し、世界核戦争の危機が高まっている。帝国主義国として絶望的危機にある安倍政権は、ヤミ献金、口利きなど不正・腐敗にまみれながら、消費税増税・社会保障制度解体で一切の矛盾を労働者階級に押しつけ、改憲へと突き進もうとしている。決戦の時は今だ。要望書を集め、11・19千葉地裁包囲闘争に立ち上がろう!

12・20勝利判決もぎ取ろう

 三里塚芝山連合空港反対同盟は10・14全国総決起集会を開催し、680人の労働者・学生・市民と共に、市東孝雄さんの農地を守り、請求異議裁判の12・20勝利判決をかちとる誓いを新たにした。そして、農地取り上げ強制執行の認可を行わないことを千葉地裁に求める要望書運動を、全国で開始することを呼びかけた。次回耕作権裁判が開かれる11月19日に第1弾の要望書提出行動を行い、あわせて裁判所を「人間の鎖」で包囲する行動を提起した。これに全力で応え、千葉地裁に攻め上ろう。 
 農地法裁判の上告棄却、農地明け渡しの最高裁決定から2年2カ月。確定判決の執行を阻止するという前人未到の闘いをやりぬき、反対同盟と顧問弁護団は、成田空港会社(NAA)の違法・犯罪と市東さんの農地を守る正義性を余すところなく法廷の場で明らかにしてきた。そして12月20日にいよいよ判決を迎える。

血と汗浸み込む命の土だ

 そもそも自ら収用裁決申請を取り下げ、「あらゆる意味において強制的な手段は用いない」と社会的に公約してきた空港公団=NAAに、市東さんの農地を奪う権利はない。NAAが明け渡しを求めている農地は、耕作権裁判も含めると市東さんの耕作面積の実に73%だ。強制執行は市東さんの農民としての人生を奪うものであり、このような過酷執行は許されない。NAAは執行の必要性・緊急性についてまともに主張することもできなかった。強制執行を実行に移すとすれば、加害目的の見せしめであり、第3滑走路建設・深夜早朝の運用時間延長の「空港機能強化」の一環である。
 耕作者である市東家には無断で空港公団が旧地主から農地を買収し、その事実を隠し続けてきたことは明白な農地法違反であり、土地取得自体が無効だ。
 裁判の中で明らかになったこれらの事実は、NAAの明け渡し要求そのものが権利濫用であり無効であることを満天下に明らかにした。
 他方で、市東さんのウソをつかない誠実な生き方は新自由主義の破綻のもとで苦しむ多くの労働者・農民・学生に共感の渦を巻き起こし、闘う勇気と展望を与えている。9月27日の最終意見で市東さんは、祖父の代から耕し続けてきた天神峰・南台農地は日々の工夫と努力の積み重ねと、血と汗の結晶である命の土であり、そこで育つ無農薬有機野菜を届け消費者の健康と命を守ることは、自らの誇りであり生きがいだと心を込めて訴えた。そして、裁判所が農地取り上げの強制執行を認めるなら、それは自分の命を奪う死刑判決と同じであり、自分はこの地を絶対に動かないと、力強く宣言した。
 日本農民の最先頭で金と暴力に屈することなく命がけで農地取り上げと闘う市東さんと固く連帯し、あらゆる職場・地域・キャンパスで要望書を集めよう。
 三里塚闘争は、国家権力が相手でも労働者・農民が実力で闘えば必ず勝つという確信を、新たな世代へと発信し続けている。まさに「反戦・反権力の砦(とりで)」であり革命の根拠地だ。反対同盟農民が戦時徴発的な農地取り上げ攻撃と52年にわたって真っ向から闘い、その団結を守り抜いていることが日帝の改憲・戦争攻撃を根幹のところで打ち破ってきた。

安倍政権打倒、改憲阻止を

 安倍が狙う改憲・戦争は三里塚闘争を解体することなしには進まない。市東さんの農地を守る闘いは、改憲・戦争を阻む最先端の攻防だ。
 何より成田空港は日米新安保ガイドラインによって兵站(へいたん)拠点として位置づけられている。成田空港の拡張を阻止する闘いは、日米帝による朝鮮侵略戦争を直接に阻む闘いである。
 労働者・学生の命を守り未来を切り開く道は、条件闘争へと怒りを押しとどめる体制内勢力を許さず、「絶対反対」「実力闘争」で闘う国際的な団結をつくることだ。
 三里塚闘争の不屈の闘魂と労農学連帯の旗を、今こそ「改憲・戦争阻止!大行進」運動の中心に打ち立てよう。「一人の首切りも認めない」と闘う動労千葉を先頭とした階級的労働運動、京都大学を先端に警察・大学当局の自治破壊・弾圧と闘う学生自治会運動の発展をかちとろう。
 「改憲・戦争阻止!大行進」運動の正面課題として、市東さんの農地を守りぬこう。
 資本のもうけのために、農業と地方を切り捨て、労働者をすべて非正規職に叩き込む新自由主義の破綻は、今や誰の目にも明らかだ。にもかかわらず日帝は絶望的に空港機能強化策を進め、アジアにおけるハブ空港の野望を捨てようとはしていない。この空港機能強化策(第3滑走路建設、騒音地獄の拡大)を阻止する闘いと、市東さんの農地決戦は固く結びついている。市東さんの農地を守りぬくことが、周辺住民の決起を鼓舞激励し、新たな北総反乱に必ず発展する。
 千葉地裁へ攻め上る闘いと一体で、現地では反対同盟決戦本部を軸に地元を中心にとした宣伝・扇動に全力で打って出ている。同時に、闘う仲間の万全な受け入れ態勢をとっている。職場・キャンパス・街頭で新たな仲間を援農・現地調査などに組織し、天神峰に駆けつけ共に闘おう。
 11月19日、千葉市内デモ、人間の鎖・裁判所包囲、要望書提出行動に闘う労農学の旗・のぼりを林立させ、千葉地裁を怒りの炎で幾重にも取り囲もう!

------------------------------------------------------------
11・19耕作権裁判
千葉地裁デモ&包囲闘争
 11月19日(月)午前9時 千葉市中央公園集合
 集会後デモ出発
 →人間の鎖で地裁包囲
 →要望書提出
 →10時30分開廷

このエントリーをはてなブックマークに追加