団結街道裁判 「市長を証人採用せよ」 裁判長の訴訟指揮を弾劾

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週刊『三里塚』02頁(1002号02面03)(2018/10/22)


団結街道裁判
 「市長を証人採用せよ」
 裁判長の訴訟指揮を弾劾

(写真 報告会で葉山岳夫弁護士)


 10月12日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で団結街道裁判が開かれた。弁護団は裁判官交代に伴う更新意見陳述を行った。
 前々回の2月27日に行われた被告・成田市の元土木部長・中村壽孝の証言は、あまりにもひどかった。責任ある立場にありながら、団結街道を廃道にした経緯・根拠・手続きなどについて、「わからない」「記憶にない」などと繰り返した。土木部は交通量調査もせず、当事者である市東さんに事情を聞いてもいない。過去の廃道の前例の調査もしていない。
 結局明らかになったことは、道路法10条の廃道の要件(一般交通の用に供する必要がなくなったと認める場合)を無視して、市の幹部によって、結局は小泉一成市長の「ツルの一声」で廃道が強行されたという事実だ。この裁判で市があれこれ主張していた法律論はすべて破産した。法律を無視した政治案件として廃道が強行されたことが暴かれた。市長の証人尋問は不可欠だ。
 さらに、市東さんの生活と営農が空港によって包囲され圧迫されてきた歴史的経過を怒りをこめて弾劾した。
 そして、2010年2月10日に反対同盟が成田市に対して行った追及行動の際の「廃道化計画中止を要求する」声明と小泉市長の「回答」などを証拠提出した。また、団結街道の廃道と売却の決定・実行に関連する文書提出命令の申し立てを行った。さらに、証人として小泉市長と片山敏宏・元成田市副市長の尋問が不可欠であることを重ねて求める人証申請の補充書を提出した。
 だが、成田市は、片山の尋問は「必要ない」との意見書を出してきた。
 成田市では09年から、国交省送り込みの官僚を空港事案を専門に担当する二人目の副市長にすえている。片山はその最初の副市長で、反対同盟や弁護団の抗議・申し入れに対応し、また市議会で廃道の件で答弁を行っていた当事者だ。
 そして、これまで再三証人として呼ぶことを求めてきた小泉市長についての採用だけは今この場で決定するよう、裁判長に強く要求した。
 ところが裁判長はそれを拒否し、「証人採否と文書提出命令申立書への判断は次回に行う」として、11月2日午後に決まっていた証人尋問のための期日を一方的に取り消した。直ちに弁護団が猛抗議し、傍聴席からも怒りの声が上がった。裁判長は頑なに答えを拒否し、次回期日を来年1月15日と決め、閉廷した。

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