全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 援農に来たれ 「光州蜂起」に感動 全学連三里塚現地行動隊 二川 光

週刊『三里塚』02頁(0993号02面02)(2018/06/11)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 援農に来たれ
 「光州蜂起」に感動
 全学連三里塚現地行動隊 二川 光

(写真 落花生の種を植える行動隊【1日】)

(写真 星野奪還を熱く呼びかけた【3日】)


 映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』を鑑賞しました。パククネ政権を打倒した「ろうそく革命」と同時期に制作された作品です。
 1979年にパクチョンヒが側近によって暗殺された事件を契機に、「民主化」を求める反体制派の活動家が政治・社会活動の表舞台に登場し、民主化ムードに満ちた「ソウルの春」が訪れます。しかし、民主化を敵視するチョンドゥファンが軍事クーデターを起こし、新軍部をつくって政権の実権を握り、全国に戒厳令を布告します。1980年5月18日から27日にかけて光州市を中心として起きた民衆の反政府蜂起では、デモ参加者は20万人を超え、軍が市民を暴徒とみなし銃弾を浴びせました。
 主人公のタクシー運転手はひょんなことから、ドイツ人記者を乗せてソウルから光州に向かいます。彼は何としてもタクシー代を受け取りたいと思い、軍の検問を切り抜けます。そこで大学生や地元の人々と出会い、権力の暴力を目の当たりにします。この映画の特色は、タクシー運転手というありのままの労働者の存在を通して、共に感動したり、怒ったりできることです。
 印象に残ったのは、現地で見ず知らずの人におにぎりや食糧を分けてくれたり、仲間が困っている時はみんなで助け合う様子とは対照的に、政府は「アカだ」と言って民衆を殺したり、不当に逮捕するシーンです。抵抗し闘う姿に、主人公も私も心を揺さぶられました。物語の終盤、ドイツ人記者は政府寄りのデマ情報が流布される中、この「真実」を伝えなくてはと思い、政府の弾圧を潜り抜けて全世界に報道します。これは映画だけの話ではありません。抵抗し闘い続けた民衆の精神が今、星野闘争に受け継がれています。
 6月3日に星野さんを取り戻そうと高松で集会が開かれました。四国地方更生保護委員会に弁護団を中心に7回も申し入れ行動を行い、2万人を超える星野絵画展の来場と5千人を超える要望書の数が「絶対に取り戻す」といううねりになっています。
 星野さんをモデルにした演劇「ブラインド・タッチ」の脚本・演出を手がけた劇作家の坂手洋二さんは「戦争が起きれば、沖縄が戦争の最前線になる」「それだけは許さないと声を上げた当時の青年たちを想像して書いた」と話していました。沖縄闘争を闘った星野さんの姿は映画に出てくる人々と重なって見えます。
 三里塚には農地取り上げと闘う反対同盟や第3滑走路建設に声を上げる周辺住民の根強い反対運動があります。星野さんをこの三里塚の大地に取り戻し、市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行を阻止しましょう。星野さんの解放は三里塚の勝利と一体です。
 援農に駆けつけ共に汗を流そう! 6・28請求異議裁判―7・8樫の木まつりに大結集しよう!

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