星野解放へ高松に1000人集う 〝今すぐ釈放〟訴えパレード

週刊『三里塚』02頁(0993号02面01)(2018/06/11)


星野解放へ高松に1000人集う
 〝今すぐ釈放〟訴えパレード

(写真 星野解放を訴えパレード【6月3日 高松】)

(写真 三里塚に星野さんを戻せと反対同盟)

(写真 星野さんの闘魂受け継ぐ青年の群読)


 6月3日、香川県高松市のサンポート高松大ホールで「星野文昭さん解放6・3全国集会」が全国再審連絡会議の主催で開かれた。全国から集まった1000人が会場を埋め、今年中に奪還しようの決意がみなぎる集会とパレードが成功した。

三里塚反対同盟4人が参加

 三里塚芝山連合空港反対同盟から、三里塚の北原健一さん、白桝の伊藤信晴さん、婦人行動隊の宮本麻子さん、木内敦子さんの4人、現闘から6人、全学連行動隊2人が参加した。
 司会のあいさつ、2つの新たな星野救援会の紹介の後、上映されたDVDには、三里塚闘争を闘う若き星野さんの姿が映し出された。星野さんからのメッセージが読み上げられ(別掲)、弁護団があいさつした。
 鈴木達夫弁護団長は、四国地方更生保護委員会への7回の申し入れ、2万人を超える絵画展来場者、5千を超える要望書が官僚の壁を揺り動かしている、検察の倉庫に眠る全証拠、特に11人の民間人の供述調書を開示させようと訴えた。
 岩井信弁護士は、不当な懲罰を許さず明日の面会に臨むと述べた。
 酒井健雄弁護士は、仮釈放の要件とされる「悔悛の情」は必要ない、検察官が「事実上の終身刑」を要求する「マル特無期」についての報道を受け、刑務所の中の処遇を知らない検察官が要求するのは不当であり、星野さんは直ちに仮釈放されるべきだと訴えた。
 藤田城治弁護士は、目撃証言の証拠開示がカギだと訴え、和久田修弁護士は、最も非人間的な刑務所の中から団結を呼びかける星野さんへの感動を語った。
 大坂正明さんの裁判の主任弁護人の西村正治さんは、「未成年を使ったでっち上げの構造は同じ。大坂さんの無罪奪還をかちとる」と決意を述べ、山本志都弁護士は、裁判打ち切りが当然と語り、大坂さんの「沖縄の不安や怒りを思い知る魔のオスプレイ横田に飛来」の短歌を紹介した。
 共同代表の平良修さんが「沖縄と星野文昭」と題する記念講演を行った。「辺野古・高江は激烈な場だが発火点に過ぎず、日米安保という火山脈を討ち滅ぼすしかない」「星野さんは冴えた怒りを持った祝福された日本人だ」「我々は愛と正義の真実そのものの行動をやっているから自信を持ち揺らぐことはない」「星野救援は人間勝利の輝かしい行動だ。今日を新しい原点にして人間万歳とみんなで言おう」の訴えに共感の拍手が起こった。
 米運輸労働者連帯委員会のスティーブ・ゼルツァーさんのメッセージ、韓国拘束労働者後援会のビデオメッセージが紹介された。

青年が暁子さんの詩を群読

 青年企画では数十人が壇上に並び、暁子さんの詩の一部を群読。「星野さんが取り戻されない社会は人間が人間らしく生きられる社会ではありません。再び近づく戦争の足音。戦争は二度と繰り返させないと立ち上がる多くの人々。私たちは星野さんと同じだ。星野さんを取り戻すということは、自分自身を取り戻すということ。だから絶対に取り戻したい! 取り戻そう! そしてこんな社会も変えよう!」。終盤の青年の叫びは参加者の胸に突き刺さった。
 独唱とピアノ演奏に続いて、劇作家の坂手洋二さん、俳優の高橋和也さん、星野暁子さんが、今年再上演された二人芝居「ブラインドタッチ」をめぐるスペシャルトーク。坂手さんは沖縄に対する思いを語り、前回上演ではほとんど触れられなかった劇のモデルである星野さんのことが今回はたくさん取り上げられたことを喜び、いい予感がすると述べた。高橋さんは、長ゼリフを覚えるために実際に渋谷近くの現場を走ったことや、星野新聞を稽古場に張り練習したことに触れ、「一日も早く社会に出て来れるよう僕も一生懸命応援したい」と語った。
 共同代表の戸村裕実さんは、星野投獄は国家犯罪と指摘し、①取り調べでのでっちあげ、②懲役20年判決を覆した無期判決、③証拠開示に応じず再審を閉ざす、④徳島刑務所による不当な懲罰、友人面会の禁止、の4点を挙げて断罪した。そして、四国地方更生保護委員会が更なる罪を犯さないよう要望書を突きつけようと呼びかけた。
 家族からの訴えで暁子さんは、授乳する暁子さんを描いた絵の絵画展への出品を拒否する刑務所を弾劾し、「星野・大坂解放へ、安倍を監獄へ」と訴えた。
 パレードでは「星野さんは無実です。みなさんの力が必要です」のアピールが日本一長いアーケードの隅々に届き、「星野は無実! いますぐ出せ」の風船を手渡された子どもたちの笑顔が町にあふれた。「ウィー・シャル・オーバーカム」「ソリダリティ」の歌声が響き渡り、星野解放を全体で誓いあった。

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星野文昭さんのメッセージ
 人間本来の力を奪い返そう

 星野を取り組むことが本来の自分、前向きで積極的な力を合わせ未来を開いていく自分を取り戻す。安倍への怒り、理不尽への怒りを甦らせ、自分たちの力で未来を開く運動になっていることに一番励まされています。 労働者民衆の中にもっともっと広げ発展させ、自らの本来の力、団結した力、星野を解放する力、改憲・戦争を阻止し人間本来の誰もが力を合わせ人間らしく働き生きる社会を奪い返す力を手にしていきましょう。そうして、星野と自らとすべての労働者民衆の解放をかちとりましょう。

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