北総の空の下で 歴史的一歩 朝鮮核戦争阻止を
週刊『三里塚』02頁(0992号02面05)(2018/05/28)
北総の空の下で
歴史的一歩
朝鮮核戦争阻止を
朝鮮半島情勢が急展開しています。朝鮮人民は70年におよぶ分断を終わらせる歴史的一歩を踏み出しました。
戦後米ソは朝鮮半島の支配を巡って対立し、朝鮮戦争で何百万人もの朝鮮人民が命を奪われ38度線が固定されました。今に至るも戦争は終結しておらず、休戦状態です。
当時米ソが、私の出身地北海道と本州を分断支配する計画もありました。身内や友人と突然生き別れになる悲劇は、他人事ではありません。拉致問題が身近なのは「あれは私だったかも」と容易に想像できるからです。なのに私たちは、戦争中「慰安婦」や「徴用工」として強制連行された隣国の人々の痛みには鈍感です。マスコミは徴用工像の設置を批判しますが、謝罪もなしに札束を積み上げて解決済みとする日本政府の傲慢さこそ批判されるべきです。
6・12米朝首脳会談に向けて各国が自国の利害をかけ奔走しています。南北統一は後景化し、「非核化」が焦点になっていますが、最大の核保有国アメリカと自己保身をかけた北朝鮮、その周りでうごめく連中に期待すべきものはありません。
長崎被爆者の城臺美彌子さんが「人間が人間らしく生きること、人間らしく死ぬことを完全に否定したのが核兵器、原爆、戦争、そして原発です」と言っています。朝鮮半島が再び戦火に包まれれば核使用が現実の問題になります。沖縄から三里塚から、市東さんの庭先から、戦闘機を飛ばさせるな!
北里一枝