団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0992号01面06)(2018/05/28)


団結街道


 「好きになって、隔てられる。これほどつらいことはない」。故中野洋動労千葉顧問は、獄中43年、無実の政治犯=星野文昭さんのお連れ合いの暁子さんに二人が強いられた状況の苦しみを率直に口にした▼「断ち切られる現実も日常になると、今できる最高のやり方で、心の満足を与え合うことを、大切にするようになった。また、得ている面会での喜びも、当たり前のものではなく、闘い取るものなのだと思う」と暁子さんは述懐する▼愛は受動的なものではない。エーリッヒ・フロムは、相手への積極的配慮、何かのために働くことへの自発的責任、自分と相手の自由・独立を尊重すること、相手の立場に立ってその人を知ることが愛の能動的要素だとし、規律や一人でいられる集中・忍耐、自分自身と他人の可能性を信じることが必要だと述べた▼羽仁五郎は「愛は自分にまとわりついているいろいろなしがらみを、次々とほどいて、お互いに相手の一番深いところまで心をかよわせる。そのことで、お互いが相手の本当の姿を知り、自分も自分のことを知る。それが喜びとなり、またお互いをいっそう高めあう」と述べ、「愛は自由への一番の近道」と説いた▼資本主義社会に縛り付けられている自分を、愛する人の前に示すことができるだろうか。資本主義の原理と愛の原理は両立しない。愛を貫くためには革命が、星野さんの奪還が必要だ。
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