ピンスポット 破綻必至の空港拡張計画 ターミナル改修へ 総額100億円の過剰投資
週刊『三里塚』02頁(0991号01面06)(2018/05/14)
ピンスポット
破綻必至の空港拡張計画
ターミナル改修へ
総額100億円の過剰投資
成田空港会社(NAA)は、今年7月から2020年東京オリンピックまでに総額100億円をかけて、第1、第2ターミナルの改修を行う。さらにLCC専用の第3ターミナルは、隣接する約1万平方㍍の貨物施設を撤去し、新たに同規模の施設を21年度内に増築すると言う(写真)。
右肩上がりのデタラメな経済成長予測をもとに、容量拡大こそが国際競争に勝つ道だと拡張計画を次々と繰り出しているが、全く実態と合っていない。
IMF(国際通貨基金)によれば、16年のGDP成長率は、日米英とユーロ圏は全て1%台で世界全体は3・2%だ。17年の予測もほぼ同じ。
実際、空港容量と発着実績は年々乖離している。22万回に容量拡大した2010年で87%。30万回に拡大した2014年で76・5%となっている。さらに貨物取り扱いも低下傾向にある。資本の競争によって空港機能強化を行ってきたが、明らかに過剰投資であり、能力の15%〜25%は遊んでいるのだ。
野放図で場当たり的な空港拡張計画は、必ず破産する。周辺住民、空港関連労働者と共にあらゆる機能強化策を粉砕しよう。