5・24請求異議裁判・デモへ 強制執行への怒りで千葉地裁を包囲し、7月結審を粉砕しよう

週刊『三里塚』02頁(0991号01面02)(2018/05/14)


5・24請求異議裁判・デモへ
 強制執行への怒りで千葉地裁を包囲し、7月結審を粉砕しよう


 市東孝雄さんの農地取り上げ強制執行を阻む請求異議裁判が重要な局面を迎えている。前回、千葉地裁民事第5部・高瀬順久裁判長は尋問期日を2回とし、それぞれ2人ずつ証人尋問を行うとした。弁護団は専門家証人の採用を強く求めたが、高瀬は「期待しないで下さい」とふざけたことを言い、さらに7月17日の弁論期日を指定した。審理を尽くさないまま「7月結審、今秋判決」を狙っていることは火を見るより明らかだ。断じて許すことはできない。
 この早期結審策動は、安倍政権による改憲プランと軌を一にするものであり、戦争のための準備に他ならない。「農地の戦時徴発」とも言うべき市東さんの農地強奪を絶対に阻止しよう。
 1930年に始まる「昭和恐慌」は農村にも壊滅的打撃となって襲いかかった。寄生地主制のもと貧困にあえぐ農家は、軍隊や軍需産業に次男三男、娘を送らざるをえなかった。日帝の侵略戦争を支えた柱の一つが寄生地主制であった。貧困と戦争を強いられた農民の怒りが戦後革命において爆発し、憲法と農地法がつくられ、農民の耕す権利が確立した。
 その権利を踏みにじって、市東家が3代100年耕してきた農地を、農地法を悪用して強奪しようとしている。
 本来、農民の農地を強制的に取り上げるには「公共事業」の名のもとに土地収用法を適用するしかない。しかし、成田においては、事業認定は失効し、土地収用法は適用できない。
 その最大の要因の一つが、次回裁判で立証予定の、敷地内取香に住んでいた大木よねさんに対する強制代執行があまりにも不正義・非道極まるものだったことだ。闘争史上唯一の農民の家と畑に対する強制代執行は、執行日を偽るだまし討ちであり、機動隊はよねさんを殴打し前歯をへし折り、気絶させた。この暴挙に対し反対同盟を先頭に怒りの農地死守・実力闘争の闘いが爆発した。その結果、1993年、空港公団(現NAA)は収用採決申請を取り下げることを余儀なくされた。翌年には、よねさんに象徴される暴力的空港建設を謝罪し、「あらゆる意味で強制的な手段はとらない」と公約した。さらに東峰部落の農家とNAAとの和解では「二度とよねさんのような問題は起こさない」と約束している。
 この決定的敗北からの巻き返しが、市東さんへの農地強奪攻撃だ。家と畑を空港の中に囲い込み、騒音や振動、排気ガスで生活・営農破壊に手を染め、さらには命の農地を奪おうというのだ。
 「軍事空港絶対反対・農地死守・実力闘争」を貫く三里塚は52年国策を阻み、安倍政権の改憲・戦争を阻止する最前線であり正義の闘いだ。
 5月24日、市東さんの揺るぎない決意に応える大結集で千葉地裁を包囲しよう。「強制執行反対」署名を集め、7月結審を粉砕しよう。

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三里塚闘争裁判日程
◎請求異議裁判・千葉市内デモ
 5月24日(木)
 正午 千葉市中央公園集合
 午後2時開廷 千葉地裁

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