農地死守・空港絶対反対、第3滑走路阻止を 4・1全国集会 「実力闘争の地」に700人 〝三里塚闘争の新たな出発の日〟
農地死守・空港絶対反対、第3滑走路阻止を
4・1全国集会 「実力闘争の地」に700人
〝三里塚闘争の新たな出発の日〟
4月1日、成田市栗山公園で三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する全国総決起集会が開かれ、全国から700人が結集した。国家権力との緊迫した攻防に突入した成田現地で、市東孝雄さんの農地を守り、第3滑走路建設・成田空港機能強化攻撃粉砕、戦争・改憲に突き進む安倍政権打倒の決意みなぎる「新たな三里塚闘争」の出発点にふさわしい集会とデモが闘われた。
ウグイスが春の訪れを知らせ、晴れ渡る青空に満開の桜の花びらが風に舞う栗山公園に全国から闘う仲間が結集した。
本集会に先立ち、全国労組交流センターと全学連の主催で独自集会が開かれた。この中で、泉州住民の会代表の中川いくこさんが、5月泉佐野市議選勝利への決意を表した。全学連の斎藤郁真委員長は、農地を守る実力闘争の先頭に立つ気概を示した。
正午、司会の太郎良陽一さんが開会を宣言し、伊藤信晴さんが主催者あいさつに立った。(発言別掲)
続いて、基調報告を東峰の萩原富夫さんが行った。三つの課題を鮮明に提起し、今年も天神峰・樫の木まつりを7月8日に開くことを確認し、現地への結集を訴えた。
連帯のあいさつの最初に、動労千葉の田中康宏委員長が立った。「本日は新たな三里塚闘争の出発点」と位置づけ、労農連帯をさらに強めて闘う決意を明らかにした。
関西実行委に続いて、全日建運輸連帯労組・関西地区生コン支部の西山直洋さんが発言した。排外主義勢力と対決してかちとった春闘を報告し、国策に立ち向かう三里塚を労組として支援することを誓い、「安倍を引きずり下ろそう」と熱烈に呼びかけた。
この地で生きる
ひときわ大きな拍手の中、市東孝雄さんが登壇。農地を守る鮮明な決意は参加者の胸を打った。反対同盟顧問弁護団が事務局長の葉山岳夫弁護士を先頭に裁判闘争勝利へのアピールを行った。
「市東さんの農地取り上げに反対する会」と各地の「農地を守る会」が壇上を埋め、発言した。「守る会・群馬」の清水彰二群馬合同労組委員長は、「三里塚の地平を労組と地域の力にして勝利しよう」と訴えた。
緑色ののぼりを林立させて全国農民会議が登壇し、代表して世話人の新潟の秋山和雄さんが「資本主義ではもはや農民の生活は成り立たない」と結論付け、三里塚とともに日本農民運動を作り変えていくと約束した。
婦人行動隊・宮本麻子さんのカンパアピールに続き、反戦歌手・川口真由美さんが熱演。「反対同盟の歌」では反対同盟が総出で参加し「誇りも高き農地死守」と合唱した。
司会を宮本さんに交代し集会は後半へ。右翼の襲撃と福島で闘う「希望の牧場」の吉沢正巳さんに代わり、椎名千恵子さんが福島からの連帯発言を行った。今年の3・11反原発福島行動の意義を確認し、国が放射線による健康被害をごまかしながら五輪と戦争を進めることに激しく怒り、三里塚とともに勝利することを訴えた。
沖縄からの発言に続き、「若狭の原発を考える会」の木原壯林さんの連帯メッセージが代読された。
さらに全国水平同盟の久原正子委員長、婦人民主クラブ全国協議会、星野さんをとり戻そう!再審連絡会議、動労水戸の石井真一委員長などが発言に立ち、自らの現場と結んで三里塚の勝利をかちとる決意を表明した。 この中で星野再審連絡会議共同代表の戸村裕実さんは、高松で開かれる6・3星野文昭さん解放全国集会への参加を呼びかけた上、おじの戸村一作・反対同盟委員長が50年前にこの地で機動隊の殴打を受けて、実力闘争への自己変革を開始したことへの感慨を表した。
北原健一さんがお礼のあいさつとして闘争50年の激闘を表し発言した。
天神峰に集まれ
最後に太郎良陽一さんが、「強制執行が襲いかかってきたらこの場の全員が天神峰に駆けつけよう」と訴え、力強く団結ガンバローを三唱した。
長蛇のデモ隊列が会場から成田市内に繰り出した。「市東さんの農地を守ろう」と大書された横断幕が高々と掲げられ、反対同盟が先頭に立つ。宣伝カーからは宮本さんが農地死守、機能強化反対を大音声で訴えた。
国道51号線から成田山の新参道へ。沿道では住民・店員・観光客など多くの人びとがデモの迫力に注目している。成田商工会議所、成田市役所に迫るデモ隊は市東さんをはじめ市民の生活を犠牲にして空港の利害を優先する市政への怒りをシュプレヒコールにしてたたきつけた。成田市街を席巻し、再び栗山公園に到着するデモを貫徹した。