北総の空の下で 種を守る 〝有機を食べよう〟
週刊『三里塚』02頁(0988号02面05)(2018/03/26)
北総の空の下で
種を守る
〝有機を食べよう〟
今年の3月は、寒暖の差が激し過ぎます。それでも、ぽかぽか陽気の13日には地下足袋での初仕事、16日には菜花の初収穫と、春だなあ~と感じることが増えてきました。
3月〜5月は作付けの季節です。じゃが芋植えが済んで、トウモロコシ、里芋、ネギ、さつま芋と続き、合間に田植えと葉物の種まきなどもやります。
『種が危ない! 農業の現場と食卓に迫るこれだけの危機』と題した天笠啓祐さんの講演を聞きました。前出の作物で、じゃが芋の一部と里芋は昨年収穫した芋から種をとりますが、他は購入したF1種です。種苗会社が種を独占して、さし木で子どもをクローン生産したのがF1です。F1種を交配すると不ぞろいな作物になるため、農家は種の自家採取が困難になります。
グローバル企業や金持ち財団は、リスクの大きい生産現場を農家に任せて、必ず儲かる種に手を出し、食糧支配を強めています。
地域の気候や地質に合わせて育まれてきた種がつぶされ、遺伝子操作で自然界のバランスを無視した種が次々商品化されています。
アメリカで『遺伝子組み替え食品やめて有機を食べよう』をスローガンに、アレルギーと発達障害を持つ子のお母さんたちの運動が全国展開しているそうです。有機栽培面積も6%に拡大。日本はたった0・2%、遺伝子組み換え食品も日本が一番食べているとか!
萩原富夫さんが、F1でない種の自家採取に意欲的に挑戦しています。
北里一枝