市東さんの農地守れ!第3滑走路阻止 2・19耕作権裁判・デモへ 同盟が第57回一斉行動 騒音・移転強要への怒りと結び
週刊『三里塚』02頁(0984号01面01)(2018/01/22)
市東さんの農地守れ!第3滑走路阻止
2・19耕作権裁判・デモへ
同盟が第57回一斉行動
騒音・移転強要への怒りと結び
(写真 市東さん宅離れで今年1回目となる一斉行動の朝の打ち合わせを行った【1月22日】)
1月22日、三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連は57回目の空港周辺一斉行動を闘った。3・4芝山現地デモへの参加を町民に呼びかけるとともに、相川勝重芝山町長が会場の貸し出しを拒否して集会妨害を行ったことを徹底弾劾した。2月19日には、市東孝雄さんを不法耕作者と言いなして成田空港会社(NAA)が農地の明け渡しを求めている耕作権裁判が千葉地裁で開かれる。内田博久裁判長の拙速審理を許さず、千葉市中央公園から地裁を包囲するデモを叩きつけよう。軍事空港絶対反対、朝鮮侵略戦争阻止! 戦争と改憲に突き進む安倍政権を打倒しよう!
午前8時半、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに反対同盟と支援連の仲間20人が集まり、朝の打ち合わせを行った。
最初に市東さんが「今日から一斉行動というかたちで、闘いの長い1年が始まります。同盟ニュースにあるように相川勝重芝山町長の集会妨害は本当に許せない。これから成田空港会社(NAA)や裁判の卑劣なやり方がどんどんと浮き彫りになってくると思います。自分たちは正しいことをやっているということを地域住民に知らしめ、がんばっていきましょう」と一同を激励した。
続いて、事務局の伊藤信晴さんが反対同盟ニュース第52号の紹介を行った。「今回は相川を弾劾する内容だ。背後には利権に群がろうとする元脱落派の石井新二や石毛博道なんかもいる。その中心にいる相川を弾劾し尽くそう。われわれは3・4現地闘争を断固打ち抜く。芝山町だけでなく横芝光町でも相川への怒りが高まってきている。3・4は周辺住民にとっても勇気づけられると思う。ニュースを武器に元気よくがんばっていただきたい」と奮起を促した。
一同は、これまでの担当に加えて芝山町を重視する宣伝へ飛び出した。
現地行動隊は全戸移転とされている多古町牛尾地区を回った。補償の問題や移転先の問題について一切説明がないことへの怒りを共有し、機能強化白紙撤回を訴えた。婦人行動隊の宮本麻子さんは成田市川上地区を回り、周辺地域でも機能強化を推進する相川への怒りが高まっていることを実感した。他のメンバーが回った芝山町の各地区からは「騒音対策で防音工事の補助の申請を断られた」「説明会でも、NAAは自分たちがこうしたいと言うだけで、町のためにこうしますという話はない」とNAAとそれに媚びへつらう町長への怒りが語られた。
数年間、一斉行動を継続してきたことで明らかに住民の反応が変わってきている。積極的に署名に取り組むなど、市東さんの農地問題への関心の高さもうかがえた。
午後4時半、離れに再び戻り行動の集約を行った。当日は午後から天神峰カフェも開かれ、ネットで見たという周辺地域に住む男性がカフェを訪れ、一言カードを書くなどして交流を深めた。
次回の一斉行動は2月12日(月)、天神峰カフェは同24日(土)。さらに4月1日の全国総決起集会は、成田市役所横の栗山公園で開くことを確認し、3・4芝山現地闘争に向けさらに住民に分け入ろうと決意して一日の闘いを締めくくった。
住民生活踏みにじる相川町長と石井新二
空港機能強化案は、相川芝山町長がNAA社長と一体で進めてきたものだ。民主党政権下の前原誠司国交大臣が羽田空港の国際化を打ち出し成田空港の地盤沈下が叫ばれる中、あわてふためいたのがNAAだった。相川は発着時間の規制緩和や滑走路再延伸を2009年周辺自治体の会合で突如提案し、空港推進の旗振り役を買って出た。今年の1月19日付『千葉日報』のインタビューで相川は、学校給食やごみ袋の無償化、バスターミナルの創設を提案している。「人を追い出しておいて何を言っているのか」「芝山鉄道だって高い運賃で、駐車場も有料」「芝山はさびれるばかりだ」と地元から強い怒りの声が上がっている。また芝山町と横芝光町で石井新二の3回目のビラが新聞折り込みされた。このビラは、「(成田空港は)国家事業として開始され、多くの犠牲を払ってでも、今日まで住民が我慢してこられたのは、まさに『日本人』だったからだ。成田空港は営利を目的とする株式会社に変わったのだから、空港の利益を被害住民にも配分しろ。そのために自分(石井新二)が提案する﹃共生協力金制度﹄を創設し、一戸あたり年100万円から50万円を配れ」とあからさまに金を要求するものだ。しかもそうすれば「騒音が我慢するものから『小鳥のさえずり』のごとくに聞こえる」と下衆な根性をむき出しにして騒音下住民の怒りを踏みにじっている。被害者の味方づらをして、自分にも利権をよこせという腐臭ただよう主張は地元住民に通用していない。朝日新聞にも谷間地域に住む青年の7時間の飛行制限を要求する投書が掲載された。条件闘争で命を守ることはできない。市東さんの闘いに象徴される「金より命」の機能強化案絶対反対=白紙撤回の闘いを押し広げ、3・4芝山現地デモを打ち抜こう。