50年不屈の遺志継ぐ 北原鉱治事務局長を偲ぶ会
週刊『三里塚』02頁(0982号01面02)(2018/01/01)
50年不屈の遺志継ぐ
北原鉱治事務局長を偲ぶ会
(写真 偲ぶ会の最後に参加者全員で反対同盟の歌を熱唱し闘いの継承を誓った【12月10日 成田市】)
12月10日、成田市内で「北原鉱治さんを偲ぶ会」が開かれ80人余が全国各地から集まり、8月9日に95歳で亡くなった故人を偲ぶとともに、偉業を称え、思い出を語り合った。
会場には10・8全国集会に掲げられた遺影が置かれ、後方では、在りし日の姿を映したDVDが流された。
反対同盟事務局の萩原富夫さんが司会を務め、まず全員で黙祷を捧げた。
主催者あいさつを事務局の伊藤信晴さんが行った。1971年7月の仮処分阻止闘争で地下壕戦をともに闘った思い出などを語り、「事務局長は常に現場に立った人。その点が偉大だった。2018年は待ったなしの決戦。団結を固める集いにしたい」と訴えた。
続いて天神峰の市東孝雄さんが、「反対同盟の先頭で50年闘ってきた北原さんの生き方に学び、遺志を受け継ぐ」と述べ、献杯の音頭をとった。
参加者の発言の最初に、動労千葉の田中康宏委員長があいさつした。78年1月に反対同盟と動労千葉が岩山記念館で交流会を行い、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争へ打って出る決意を打ち固めあったエピソードを披露した。また、成田市に住んでいた初代動労千葉委員長の関川宰(すすむ)さんと北原さんの強い絆を紹介し、「北原さんなくして今日の反対同盟と動労千葉の労農連帯はなかった」と偉業を称えた。
関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会に続き、反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士は、「北原さんは楽天的で常に明るく闘っていた」と紹介し、裁判闘争勝利へ全力を尽くすことを誓った。
さらに全国農民会議世話人の秋山和雄さん、福島の椎名千恵子さん、動労水戸の石井真一委員長、「星野文昭さんをとり戻そう!全国再審連絡会議」の金山克巳さん、全国水平同盟杉並支部書記長の狩野正幸さん、婦人民主クラブ全国協議会、群馬・市東さんの農地を守る会、三里塚野戦病院、北原さんを最期まで支えた闘う医師、各支援党派などがマイクを握り、北原さんの闘争指導者としての偉大な業績と温かな人柄があらためて浮き彫りになった。
革命的共産主義者同盟の鎌田雅志同志は、「農地強奪を阻止し成田空港を廃港へ。戦争を許さず日本帝国主義を打倒する——この三里塚の勝利の路線と組織を北原さんは生涯かけて作り出した。その財産を引き継ぎ、2018年改憲阻止へ革共同は全力で闘う」とあいさつした。
全学連の斎藤郁真委員長は、「北原さんの人生を語り継ぎ受け継いで、学生運動を前進させる」と決意を表明した。
長男の北原健一さんが、お礼の言葉を述べた。「ここには動労千葉委員長、弁護団の葉山先生はじめ素晴らしい人たちが大勢集まっています。このみなさんが新しい世の中を作ると確信します。今の政治体制を変えるには革命しかない。その一助になればという決意を固めています。市東さんを全力で守りましょう」。時おり涙を見せながら語った言葉に、全参加者が熱い拍手で応えた。
最後に萩原さんが、参加者へのお礼と農地を守り闘い抜く決意を述べて締めくくり、「反対同盟の歌」を全員で熱唱し、た。労農連帯と三里塚勝利を力強く謳歌した。