全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 改憲・戦争阻止へ 決戦本部発足し1年 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

週刊『三里塚』02頁(0981号02面02)(2017/12/11)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 改憲・戦争阻止へ
 決戦本部発足し1年
 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎

(写真 里芋の貯蔵のために土をかける市東さん )

 今年も残すところあと20日となりました。やっと冬らしい空気になってきた畑でも、着々と冬支度が進んでいます。野菜の種類でも寒さへの強さはまちまちです。傷みやすいさつまいもや里芋は、ござやワラ、もみ殻のふとんをかけて土の中に保存します。寒さで甘みを増す葉物は、これからがおいしい季節です。
 今年1月9日の強制執行阻止決戦本部の立ち上げからもうすぐ1年が経ちます。この時期に市東孝雄さん宅の離れで行われる行事では、市東さんが「来年もここでやれるかなぁ」と話すのが毎年のことで、昨年10月に最高裁決定が出て以降にはこの言葉が現実の問題としてのしかかってくる状況となりました。
 その離れが今、強制執行を最前線で阻止する拠点となっています。空港目前で、決戦本部長の太郎良陽一さんを先頭に毎朝同盟と支援連が集まって会議を重ね、天神峰カフェや樫の木まつりといった行事、空港周辺地域への宣伝活動の方針を固めていく。日々の積み重ねが、国やNAAに農地に一指も触れさせない力関係を強制しています。
 しかし、国やNAAも指をくわえて見ているばかりではありません。11月6日の請求異議裁判でも、NAAは「証人尋問の必要なし」という許しがたい態度を表明し(しかも自らは強制執行の必要性すら述べていない!)、高瀬裁判長はそれに応じる形で裁判の早期終結を目指すという本性を明らかにしました。 第一審が12年目に入った耕作権裁判でも、内田裁判長は「裁判を早く終わらせたい」という姿勢を明け透けにしています。「空港機能強化策」についても、住民団体への過激派キャンペーンや「見直し案」での切り崩しを行って、来年1月下旬での4者協議会決定を狙っています。
 「4千㍍滑走路を備える24時間稼働の軍事空港」としての成田空港の完成は、朝鮮半島での戦争を構え、「2018年改憲発議―20年施行」を目指す安倍政権の要請です。市東さんの農地取り上げは、国家・司法・資本総ぐるみの改憲・戦争攻撃そのものなのです。
 2018年は、市東さんの農地決戦も、改憲・戦争阻止の闘いも、非正規職労働者の大量首切りとの闘いも、じりじりとしたせめぎ合いになります。敵が恐れているのは「優秀なリーダーが先頭で切り開く百歩」よりも「団結した労働組合や学生自治会が全員で踏み出す一歩」です。三里塚では反対同盟がその先端を切り開いてきました。職場・キャンパスのあらゆる問題を全員で取り組む団結を作り出し、それを継承していく闘いを推し進めましょう。そして、労働組合と学生自治会を中心とした分厚い支援陣形を形成して三里塚現地に集まりましょう。
 12・17労働者集会を号砲に2018年決戦に突き進もう! 
 3・2請求異議裁判、4・1三里塚全国集会への大結集で裁判所とNAAを包囲し、強制執行を阻止しよう!
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