核戦争を阻止しよう 成田空港の軍事拠点化許すな
週刊『三里塚』02頁(0981号01面02)(2017/12/11)
核戦争を阻止しよう
成田空港の軍事拠点化許すな
(写真 米韓合同軍事演習「ビジラントエース」に参加しているステルス戦闘機F22)
危機切迫する朝鮮半島情勢
米韓連合軍が作成した北朝鮮への全面戦争計画である「作戦計画5015」は、核兵器を含むあらゆる手段で先制攻撃することや、キムジョンウンを暗殺する「斬首作戦」が含まれています。12月1日、韓国軍は当初の予定を2年前倒しして「斬首作戦」を行う1千人規模の「特殊任務旅団」を発足させました。
11月には、日本海で40年ぶりに米核空母3隻を投入し、米韓・米日の軍事演習が行われ、12月4日からは航空機約230機が参加する過去最大規模の米韓合同軍事演習「ビジラントエース」が行われています。航空機の大多数は嘉手納基地など在日米軍基地から発進するのです。
核による先制攻撃を公言する米トランプ政権と「100%共にある」と唯一宣言した安倍政権は、集団的自衛権の行使容認の安保戦争法の成立、共謀罪の成立・施行に続き、来年1月の通常国会に改憲案を提出する方針を固めました。さらに、アメリカから大量の武器購入を約束し、来年度から地上目標を直接攻撃するための巡航ミサイルトマホークの独自開発や空対地ミサイルの購入を決断。来年3月には自衛隊に「日本版の海兵隊(殴り込み部隊)」である約2100人の水陸機動団が新設されます。
一方、北朝鮮も、核実験を繰り返し、大陸間弾道弾の発射など軍事的対抗手段をとっています。まさに、いつ軍事衝突が始まってもおかしくない情勢に突入しています。
日米韓による朝鮮半島をめぐる核戦争を何としても阻まなければなりません。その最先端の攻防が成田空港の機能強化策・市東さんの農地取り上げとの闘いです。
「兵站基地」と化す成田空港
94年朝鮮危機の際に、在日米軍準機関紙「星条旗新聞」は「朝鮮有事の際に米軍は成田、新潟、千歳の定期便をストップさせ、兵員や死活的軍需物資の空輸基地に転用することを要求するだろう」と報じています。日米新安保ガイドラインでは、50万人もの米兵や軍事物資のピストン輸送に成田空港を使うことを想定しています。民間空港で二つしかない4000㍍滑走路を持つ空港として、C5Aギャラクシーなどの巨大輸送機やB52などの戦略爆撃機の離着陸を行うというのです。これにさらに3500㍍の滑走路を2本付け加え、成田空港を国内最大の兵站拠点としようというのが機能強化策の隠された目的なのです。地元の成田市長や芝山町長は軍事利用反対の立場を取らず、むしろその後押しをしています。戦争になれば真っ先に狙われるのが兵站拠点です。
〝農地死守〟は戦争を阻む力
成田を軍事基地にするな! 空港で働く労働者の戦争動員阻止のストライキ、戦争のための農地取り上げと闘う市東さんをはじめとした農民の農地死守の闘いこそが戦争を阻む力です。韓国・済州島でも海軍基地建設、第2空港建設に反対して労働者・農民・市民が闘っています。労働者が国境を越えて団結し、自国政府を打倒する闘いに立ち上がれば戦争は必ず止められます。日比谷野外音楽堂で開かれる12・17労働者集会に集まりましょう。