ピンスポット 航空機落下物、後を絶たず 整備士不足が深刻化 劣悪な労働条件の下で
週刊『三里塚』02頁(0980号01面04)(2017/11/27)
ピンスポット
航空機落下物、後を絶たず
整備士不足が深刻化
劣悪な労働条件の下で
(写真 約3㌔の落下した航空機パネル【9月27日 茨城県稲敷市】)
航空機の部品落下が後を絶たない。
9月23日、大阪市北区の国道を走行中の乗用車に、関西空港発アムステルダム行きKLMオランダ航空868便から、重さ4㌔もの金属パネルが落下、直撃し、屋根や後部座席の窓ガラスを壊した。
運転していた女性には奇跡的にけがもなかったが、大惨事になるところだった。
成田空港でも9月、2度にわたって全日空機がパネルを落としたばかり。11月7日夜に到着した韓国・仁川発の大韓航空機がゴム製部品をなくし、落下させたと見られている。
なぜこれほど落下事故が相次ぐのか。背景にあるのは、整備士の外注化・非正規職化や人員不足だ。専門家は、LCC(格安航空)の拡大で航空機が増え、整備士の数が間に合っていないのに、航空料金を下げるため整備士が劣悪な労働条件に置かれていると指摘する。
国交省は11月6日、落下物防止に関する対策会議を開催し、航空会社に整備強化を促す基準づくりを来年3月までにまとめると言う。さらなる労働強化を許してはならない。航空労働者と団結して闘おう。成田空港を廃港に追い込もう。