芝山説明会を弾劾 〝これ以上の騒音許さぬ〟
週刊『三里塚』02頁(0979号01面04)(2017/11/13)
芝山説明会を弾劾
〝これ以上の騒音許さぬ〟
(写真 説明会弾劾行動【10月28日 芝山】)
NAAによる空港機能強化策の見直し案をめぐって、10月24日から28日までの5日間、芝山町での説明会が行われた。
反対同盟は全力で参加者への働きかけとNAA・芝山町当局弾劾の行動に立った。
24日の菱田地区の説明会から住民の怒りが噴出した。相川勝重町長が「今回の空港機能強化案をチャンスと見て推進したい」と発言すると、批判の声が上がった。60歳代の男性が「空港機能強化策の見直し案では、当初案の4時間から6時間へ睡眠確保の時間を延長させると説明しているが、その根拠は何か。住民の健康を基準にしているのか、空港の都合を基準にしているのか」「年間発着枠をどんどん拡大し、『低騒音機を導入した』などと言ったってうるささは増えるばかり。少しも静かになっていない」と畳みかけると「どうかご理解を」の紋切り型回答しか返ってこない。
別の男性は「いったん移転させておいてもう一回移転しろ、など冗談じゃない。俺の家は滑走路の敷地から外してくれ」と迫った。
反対同盟の伊藤信晴さんが「騒音は、健康・命にかかわる深刻な問題。住民の命をどう思っているのか」と弾劾すると、「騒音に関する見解の相違」と開き直り、参加者からも怒りの声が起こった。
25日は、空港機能強化案の白紙撤回を要求している「空港機能強化案から生活を守る会」のメンバーが多数住む芝山南部を対象に行われた。会のメンバーが口々に「見直し案」を弾劾した。「騒音対策では健康な生活は守れない。機能強化案は白紙撤回するしかない。こんな案は認められない」と迫った。
あるメンバーは、「低騒音機」について「NAAの説明では、23時以降は低騒音機しか飛ばさないと言っているが、示されている機種はA380、B747ジャンボ機、同777など超大型機、大型機ばかりだ。これのどこが低騒音なのか」と怒りをぶつけた。当局側の回答は「国際基準では低騒音機に分類」「どうかご理解を」という住民の騒音実感を無視したもの。会場内からも怒りの声が上がった。
最終日の28日には、NAAの夏目誠社長が出席した。芝山南部の男性が質問に立ち「谷間地域の騒音は見直し案でも解消されない」と迫ると、夏目社長は、緊張で手を震わせつつ「この案は努力して作成したものなのでご理解を」と、あくまで空港の利益を優先した回答を行い、参加者の怒りを買った。反対同盟は、横芝光町の説明会でもリーフの戸別配布を軸に、働きかけを強めている。