北総の空の下で 三里塚裁判 「法の権威」を破り

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週刊『三里塚』02頁(0976号02面05)(2017/09/25)


北総の空の下で
 三里塚裁判
 「法の権威」を破り


 9月10日、残暑が厳しいながら青空に恵まれ、市東さんの稲刈りが無事終了。早々と終わっている萩原富夫さんがコンバインを持って応援に来てくれ、乾燥と「するす」(籾すり)は農民会議の小川浩さんが引き受けて、1年分の飯米が保冷庫に収まりました。
 収穫作業と、夏野菜の後片付けや秋冬野菜の準備に忙しい市東さんの日々が続きます。
 昨秋最高裁判決が出て、いったん覚悟した農地決戦は、思いもよらぬ展開で新しい裁判に引き継がれました。弁護団も未経験の裁判に持ち込めたのは、市東さんが強制執行に屈しなかったからです。脅しが通用しない以
上、警察権力を導入して野菜畑や作業場を強権で奪うのは、敵にとっても覚悟のいることです。51年の歴史を繰り返すことですから。
 裁判闘争でも三里塚は、「法の権威」を保つためのルールを次々に打ち破ってきました。普通は法廷内の全員が起立して、一段高い席に着く裁判官を迎えますが、誰も起立しないため、着席した裁判官が傍聴者を迎えるようになりました。「帽子を取れ」「傍聴者は声を出すな」等々も、当然無視して、裁判が成立しています。
 最後に、9月17日、市東さんとともに参加した群馬集会について一言。忙しいさなか、群馬に通い続けるのは市東さんいわく「毎年前に進んでいる」と実感できるから。青柳晃玄さんと三里塚の血盟を軸に、群馬合同労組と反原発金曜行動の幅広い陣形が根付いています。
北里一枝
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