一斉行動
　住民の怒りと合流
　「機能強化案」白紙撤回を

　８月20日、反対同盟と支援連は、第52回目の空港周辺地域への一斉情宣行動を行った。午前８時30分、成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに20人が集まった。打ち合わせの冒頭に市東さんは、「北原さんが亡くなったことは残念だが、北原さんの残した51年の闘いを継ぐということだ。北原さんが抜けても同盟の闘いは同じだと国とＮＡＡに見せつけ、周辺住民にも反対同盟は健在だと知らせよう」と呼びかけた。
　この日の反対同盟ニュース第47号は実力闘争の先頭に立ってきた北原さんを追悼し、10・８全国総決起集会への結集を呼びかけるものだ。さらに、芝山町と横芝光町に２つの住民団体が結成されたこと、第５次厚木基地爆音訴訟が提起されたことを報じ、ＮＡＡの「見直し」案に対する白紙撤回をかちとろうと力強く訴えている。
　反対同盟決戦本部長の太郎良陽一さん、事務局の伊藤信晴さん、婦人行動隊の宮本麻子さんが先頭に立ち、空港南側の芝山町や多古町、横芝光町へと繰り出した。全学連行動隊は牛尾、小堤地区を担当した。
　ちょうど稲刈り準備の時期と重なり、忙しく働く農家が多かったが、定例となった訪問に快く応じ、近隣の人の署名も含め寄せてくれたところもあった。
　午後５時市東さん宅離れで集約が伊藤さんの司会で行われた。北原さんの逝去はどこの部落でもよく知られており、「立派な人だった」「反対同盟にはこれからもがんばって欲しい」と激励が相次いだ。さらに、空港機能強化案について「町長が勝手に決めたこと。この期に及んで移転などできない」「今の騒音すら許せない。町長やＮＡＡはここに住んでみろ」「騒音対策のエアコンは10年経たないと新しいものに替えてもらえない」「防音工事をしても効果はない。それに農家は家を締めきらない」などの怒りが噴出したことが報告された。「白紙撤回以外ない」という住民の絶対反対の怒りが充満している。
　具体的な行動方針についてさらに煮詰めて闘う機が熟していることが確認され、次回の行動を９月23日とし、一日の行動を締めくくった。