「4者協」弾劾に立つ 空港機能強化案撤回せよ

週刊『三里塚』02頁(0970号02面03)(2017/06/26)


「4者協」弾劾に立つ
 空港機能強化案撤回せよ

(写真 4者協を弾劾する同盟と支援連【12日 富里市】)

(写真 成田空港に関する4者協議会【12日 富里市内】)


 6月12日、反対同盟と支援連は「成田空港に関する4者協議会」が開かれた富里市のラディソンホテル前に登場し、国土交通省、NAA、千葉県、地元9市町の首長たちを弾劾した。
 「空港機能強化絶対反対、4者協議会許さない」「新たな農地強奪、騒音拡大の第3滑走路案粉砕 三里塚芝山連合空港反対同盟」と書かれた2枚の横断幕を掲げて、反対同盟宣伝カーの音頭で弾劾のシュプレヒコールをたたきつけた。
 「成田市、芝山町、多古町、横芝光町を騒音地獄に叩き込む空港機能強化案を撤回せよ!」「『空港との共存共栄』はウソだ。空港による地域破壊を許すな!」「自衛隊による成田空港の軍事使用を許すな!」
 伊藤信晴さんの「これ以上の騒音は1デシベルたりとも許しません」「見直しではなく撤回を」「新たな農地強奪を許さないぞ」との宣伝カーからの訴えは周辺の富里住民に確実に伝わった。

「見直し案」は一層の騒音地獄への道だ

 NAAの「空港機能強化の見直し案」は、地元首長たちの「称賛」とは裏腹に、従来案と何も変わらず、住民の神経を逆なでするものだ。
 あたかも住民の声に配慮したかのように宣伝しているが、騒音地獄を拡大し、600戸を強制移転させる第3滑走路計画はそのまま。50万回化という途方もない飛行回数も変えず。「4時間しか眠らせない20時間飛行案」も変更はない。
 「見直し案」では、Aランでの実施を先行させ、「飛行延長時間を1時間にとどめる」と宣伝がなされている。しかしそれもCラン=第3滑走路ができるまでの話。Cランができれば「睡眠時間は実質4時間」は変わらないのだ。
 今回の「見直し案」の〝売り〟とされているのが「スライド制」なるものだ。これはA、B、Cの三つの滑走路を①AランとBラン、②AランとCランの二つのグループにし、それぞれを早番(朝5時から夜の11時)と遅番(朝6時半から夜中の0時半)とする。それを輪番(スライド)させる。そうすれば「従来案では4時間だった睡眠を6時間に延長できる」と触れ回るものだ。
 しかし、AランとB・Cランに挟まれながら、防音対策が施されず、両方からの騒音に悩まされる「谷間地域(芝山南部が中心)」にはまったく関係ない。何の「対策」にもならないインチキ案である。
 さらに、BランとCランの間隔はわずか420㍍。騒音という点では1本の滑走路と同じだ。だから、遅番も早番も関係なく朝の5時から夜中の0時30分+カーフューの分30分=深夜1時まで飛び続ける。
 Aランの飛行直下地域は一見「6時間が確保される」かに見える。しかし住んでみればわかるが、B、Cランの騒音が実際にはAラン地域にも襲いかかる。就寝時間であればなおさらだ。結局「6時間の静穏時間」なる耳当たりのいい言葉はデタラメなのだ。
 改めて開かれる説明会で「見直し案」のペテンを弾劾し、「空港機能強化案全面撤回」まで声を上げ闘おう。「断固反対」の看板を立てた横芝光町民、「空港機能強化案から生活を守る会」を設立した芝山町民に続こう。成田空港を廃港に追い込もう。

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