街道裁判 証人隠し許すな 市と裁判長を徹底追及

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週刊『三里塚』02頁(0970号02面02)(2017/06/26)


街道裁判
 証人隠し許すな
 市と裁判長を徹底追及


 天神峰団結街道裁判が6月9日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で行われた。この裁判は、天神峰・市東孝雄さんが現に耕作している畑が隣接して存在しているにもかかわらず成田市道(団結街道)を封鎖し、廃道にしたという前代未聞の暴挙を徹底弾劾し、廃道処分の取り消しを求めて争っている裁判である。
 この日も陪席裁判官の交代に伴い、反対同盟顧問弁護団の更新意見陳述が行われた。弁護団は、団結街道の廃道処分が道路法10条に言う「一般の用に供せられなくなった」という廃道要件を全く満たしておらず、営農破壊・生活破壊を強行して市東さんを追い出すことを狙った暴挙であり、違法・無効であることを鮮明に突きつけた。
 そもそも成田市は、NAAと一体となって第3誘導路建設のために団結街道の廃道決定を強行したのだ。しかも連日150台前後の車が通行しており廃道要件が満たされていないことを百も承知で、「結論ありき」で決定した。市は「代替道路が完成したから」などとうそぶいているが、廃道決議が先に行われたことを隠すために、道路の完成日を裏付ける写真や報告書すら未だ提出していないのだ。
 陳述後、弁護団が写真等の提出を強く迫ったが市側は「ない」などと開き直った。裁判長は当然、成田市に提出命令を出すべきであるにもかかわらず、逆に露骨な成田市救済の訴訟指揮に走り、法廷は怒号に包まれた。
 さらにこの日は、先送りされている証人採用をめぐって激しいやりとりが展開された。反対同盟・顧問弁護団からは、廃道決定を強行した当事者である成田市の土木部長や小泉市長など不可欠の証人10人を申請しているが、市側は「退職して連絡が取れない」などと全く通用しない口実で逃げようとしている。成田市を忖度する裁判長はこの日も採用決定を出さなかった。裁判長に再び激しい怒りが叩きつけられ騒然とした中で閉廷した。報告集会で弁護団は、市と裁判長一体の証拠・証人隠しを弾劾し、10人全員の証人採用をかちとる決意を表した。次回期日は、9月1日。
(三里塚野戦病院 大熊寿年)
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