第3誘導路裁判 国の暴論を追及 〝市東は騒音受認すべき〟
週刊『三里塚』02頁(0968号02面02)(2017/05/22)
第3誘導路裁判
国の暴論を追及
〝市東は騒音受認すべき〟
5月16日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で第3誘導路裁判の弁論が開かれた。反対同盟は、市東さんの家と畑を囲い込み生活・営農を破壊するためにのみ建設された第3誘導路の国交省の認可取り消しを求めている。この日は、両陪席の裁判官の交代に伴う更新手続きが行われた。
この間、被告の国と空港会社は「収用されるはずの土地だった」「自らの意思で騒音の発生源に住んでいる」から市東さんに「原告適格はなく」、「騒音も受認すべき」と歴史的事実を180度ねじ曲げる暴論を持ち出してきた。さらに、成田空港建設のための事業認定が失効したことに対して「不知」(=知らない)などと不誠実は態度を貫いている。弁護団は徹底的な弾劾を叩きつけた。
裁判長は、「収用されるはずの土地だった」ことと、「原告適格がない」ことについての法的関連についての釈明を被告に求め、次回期日を7月11日に指定し閉廷した。
報告会ではこの裁判の重要性が明らかにされた。事業認定の失効を認めようとしないことは、第3滑走路予定地の住民に対する強制収用もありうるとほのめかす脅しであること。「欧州夜間騒音ガイドライン」は日本では適用できず、健康概念は理想に過ぎないなどという国の主張は騒音拡大に向けた完全な居直りであること。どちらも住民の命に直結する重大問題だ。反対同盟と共に闘う決意が動労千葉の滝口誠さん、市東さんの農地取り上げに反対する会から語られ、太郎良陽一さんから署名の取り組みと7・9現地闘争が呼びかけられた。