市東さんと共に農地守ろう 強制執行阻止署名拡大を 49回目の一斉行動に立つ 第3滑走路に住民の怒り

週刊『三里塚』02頁(0968号01面01)(2017/05/22)


市東さんと共に農地守ろう 強制執行阻止署名拡大を
 49回目の一斉行動に立つ
 第3滑走路に住民の怒り

(写真 決戦本部での朝の打ち合わせ【5月14日】)

(写真 福島から橋本さん、椎名さんらも参加)


 5月23日、安倍政権は衆議院での共謀罪法案の強行採決に踏み切った。絶対に許すことはできない。しかし、これは安倍政権の終わりの始まりに他ならない。人民を説得することを放棄し、遮二無二に戦争準備を進めようが、肝心要の労働運動・革命運動の解体がなされなければ一切は空語と化す。韓国・民主労総の闘いに学び、労働組合を今こそよみがえらせよう。動労総連合に結集する青年とともに6・11全国集会を成功させよう。福島・沖縄で青年・学生が厳しい現実に負けず、朗らかに闘っている姿の中にこそ未来を開く力がある。市東さん農地決戦の強制執行阻止の展望もその中にある。福島―沖縄―三里塚を結ぶ団結をさらに強固にしよう。

 5月14日、反対同盟と三里塚闘争支援連絡会議は、49回目の周辺地域一斉行動を行った。2013年5月19日に始めた空港周辺地域一斉行動は5年目に入った。この行動が力となって、騒音地獄を拡大する「第3滑走路建設=空港機能強化案」に、住民の怒りが噴出している。この怒りが地元自治体(空港圏自治体連絡協議会)をして「計画の一部見直し」を要望せざるをえない所に追い込んだ。
 この重大な成果を確認しつつこの日の闘いが展開された。
 朝8時30分に成田市天神峰にある市東孝雄さん宅離れに集まり、伊藤信晴さんの司会で打ち合わせを行った。市東さんが「空港会社はデタラメばかりを宣伝している。ウソを暴き、真実を住民に知らせてほしい」と訴えた。決戦本部長の太郎良陽一さんが「1月初めの決戦本部立ち上げ以来4カ月、さまざまな行動、イベントを展開し、周辺住民とつながってきた。しかしまだまだ。今日一日奮闘しよう」と提起した。
 この日は福島から市東さん宅の援農に、動労福島の橋本光一委員長、3・11反原発福島行動実行委員会の椎名千恵子さん、青年労働者がかけつけた。これらの仲間も打ち合わせに参加し発言。橋本さんは「心新たに三里塚に連帯してともに闘う」と激励した。
 三里塚現闘から、強制執行阻止署名に全力を挙げること、5月21日の3回目の天神峰カフェへの呼びかけを行うことが提起されるとともに、横芝光町で5月10日に、3番目の「空港機能強化絶対反対」看板が立ったことが報告された。
 午前9時すぎにそれぞれの地域に出発した。伊藤さんは芝山町の旧知の家を回って、「空港機能強化反対」で噴き出す住民の怒りについて論議した。
 太郎良さんも騒音下の部落を回って、危機に立つ「空港機能強化策」に関する行政側の思惑について、論議を交わした。 宮本麻子さんは、成田市川上地区で「同盟ニュース」44号のポスティングを精力的に展開。支援連は成田市、芝山町、多古町、横芝光町にいたる広大な地域を回り、市東さんの強制執行反対の署名集めも行った。
 午後5時、再び市東さん宅離れに集まって一日の成果を報告し合った。第3滑走路の敷地内に入り、強制移転が想定される部落を回った現闘員からは、貴重な報告がされた。「部落を回って分かったことは、二つの部落丸ごとが移転に賛成してるかのように流されている噂がデマだということ。部落としての意思決定はしていない。むしろ、反対の家の方が多い」。さらに1200億円とも2000億円とも指摘される第3滑走路の建設予算についてのNAAの危機が語られた。「NAAは民営化されたので、建設費の全額負担しなければならないがその余裕はない。国からの支援も借金という形でしかできなく、展望が開けていない。この点からも第3滑走路計画は危機に陥っている」と報告された。
 その他、強制執行反対の署名に多数の人が応じる一方、空港機能強化策そのものに怒りをぶつける人が増加していることが報告された。
 また、芝山町のある部落では「同盟ニュースをよく読んでいる。今まで配られたものを全部とってある」と語った住民がいたことが述べられ、あらためて周辺一斉行動の意義が確認された。
 この日の署名数は97筆。5月25日の第2回請求異議裁判への取り組みと署名提出行動に向け、さらに奮闘することを誓い、次回を6月18日(日)と確認した。

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