団結街道
週刊『三里塚』02頁(0964号01面06)(2017/03/27)
団結街道
汝(なんじ)部署を放棄せよ 汝の価値に目醒(めざ)むべし 全一日の休業は社会の虚偽を撃つものぞ▼小説の中に思いがけず登場したメーデー歌です。的確で心躍るこの歌詞を他の人にも伝えたい!との思いでペンをとりました▼1930年の歌舞伎座を舞台にしたミステリーから、芝公園に1万5千集まったメーデーの熱気が伝わるとは思いませんでした▼世襲が支配する伝統芸能の世界で、ようやく役の付いた若者が、大部屋で日の目を見ない役者たちのために、団体交渉とストライキを呼びかけます。彼を主人公にした新しい小説が読みたいと思うほど魅力的な人物です。興味のある方は『壷中(こちゅう)の回廊』という小説を読んでみてください▼私が運動に身を投じた70年代は、民青(日共の青年組織)の歌声運動への反発から、革命歌や労働歌を歌う機会は少なかったように思います▼闘いの中で高揚感と一体感を作り出す歌の力は、民主労総が教えてくれました▼反対同盟が、行事の最後に同盟歌を歌うようになったきっかけは忘れましたが、「われらが仲間、強くあれ」「われらがふるさと永久(とわ)にあれ」と声を張り上げれば、明日へのエネルギーが充填されます▼冒頭にもどって『聞け万国の労働者 とどろきわたるメーデーの示威者に起こる足どりと未来を告ぐる鬨(とき)の声』―少し言葉を平易にして、復活させたい歌です。