全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 反原発3・11福島へ まず僕たちが立とう 全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎
全学連三里塚現地行動隊日誌
市東農地決戦の先頭に立つ
反原発3・11福島へ
まず僕たちが立とう
全学連三里塚現地行動隊長 今井治郎
立春も過ぎ、決戦本部の立ち上げから1か月が経ちました。2・14審尋での「強制執行停止の決定」という勝利を得て次の決戦を見すえる現地では、風が強い日が多く、雨不足での乾燥も相まって「赤っ風」が吹き荒れています。大根や人参、じゃがいも、キャベツなど、春野菜の作付けを待つ畑の「ビロードのような」黒土が舞い上がって北総の空を赤く染めるこの風景は、春の訪れを告げ知らせます。冬と春が自らの力を誇示するかのように交互に吹く北風と南風。まるでロシア革命から100年である今年の激動の闘いを暗示するかのようです。
弾圧を破り勝利
去る2月17日、全学連は京都府警によって昨年3月の「公務執行妨害」をデッチあげられて逮捕・勾留されていた東北大学の青野弘明君の不起訴・釈放をかちとりました。この闘いは埼玉での「白タク」弾圧の粉砕に続く、福島切り捨て攻撃を打ち破る勝利です。
今回の弾圧を粉砕する闘いの中でつかんだことは、京大全学自治会同学会と全学連が絶えず続けてきた闘いが、京都市民の中にしっかりと刻み込まれているということです。2014年の公安警察の摘発、15年10月の反戦バリストとそれに対する弾圧粉砕や処分撤回闘争という、京大キャンパスのみならず京都市内や全国を巻き込む闘いが、「全学連派京都市民」とも言える勢力を生み出しています。立ち上がり始めた人びとを揺り動かす力は、「党派だ」「過激派だ」とネガティブキャンペーンを張って自らは外野から耳触りのいい言葉だけを吐く連中にではなく、毎日毎日職場やキャンパスに根ざした正しい実践を繰り返す組織された勢力にこそあります。
帰還強制許すな
3・11福島原発事故から間もなく6年を迎えようとしています。福島でも、「被曝と帰還の強制反対署名」運動というかたちで、地域を組織する新たな実践が始まりました。3月の浪江町の避難指示解除、常磐線浪江―小高間の開通、「自主避難者」への住宅支援の打ち切りという立て続けの帰還強制攻撃が目前に迫る中、真っ先に帰らされる自治体や教育、インフラを担う労働者をはじめとするすべての住民に、何が正しいのか、何を実践すべきかを問う闘いです。昨年秋に始まったこの署名は、すでに1万5千筆を超える数が集まっており、正義がどこにあるのかが日々明らかになっています。
国家によって矛盾を強制されてきた地域住民はもう我慢の限界です。福島でも、辺野古新基地建設が再開された沖縄でも、第3滑走路をはじめとする「空港機能強化」がもくろまれている三里塚でも、時を同じくして「住民なめるな」という怒りが噴出しています。「福島―沖縄―三里塚」という国家支配の最大の矛盾点での決起をつなぐ闘いが、この怒りをさらに拡大させます。豊洲移転問題や過労死、トランプの登場と日米首脳会談での「核戦力使用」宣言、大学での軍事研究、自衛隊の「戦闘」地帯への派兵、「選択と集中」による館山などのローカル線の切り捨て......次々と矛盾が噴出する中、権力者はもう自らの欲望を覆い隠すこともできません。
「奪われてたまるか! 避難 いのち 子どもの未来」を掲げて3月11日に闘われる今年の反原発福島行動は、敵の矛盾を真正面から叩き切る闘いです。「ゼネスト情勢は虐げられている職場・地域ほど強く存在します」「労働者は一人では立ち上がれません。だから、その一人のために私たちがまず立つのです」と実行委員長の橋本光一動労福島委員長は話します。今全世界で立ち上がろうとする「その一人」のために、まず僕たちが立とうじゃありませんか!
全国の青年・学生は一人の決起に寄り添い、未来を切り開く闘いの先頭に立とう! 3・2請求異議訴訟・デモ―3・4ダイ改阻止決戦―3・11反原発福島行動を闘い、3・26三里塚全国集会に結集しよう! 体を張った闘いで強制執行を止めよう!