反対同盟の新年アピール(2)

週刊『三里塚』02頁(0958号02面01)(2017/01/01)


反対同盟の新年アピール(2)

現地結集運動始める
 木内敦子さん(婦人行動隊)

 自分に何ができるか考えて

 市東さんの農地法裁判で上告が棄却されたことは、三里塚の闘いがまた一歩、緊張感の高まる決戦に突入したことを意味する。16年、三里塚闘争50周年の闘いを成功させたが、そういうことに安心していられない局面を迎えたと思う。
 2017年の闘いを考える場合、何よりも市東さんの農地を守る闘いで自分が何ができるのかを私を含め、三里塚に思いを寄せるすべての人びとが自分の胸に問い返すということだと思う。
 反対同盟は天神峰に「決戦本部」を作り、強制執行を迎え撃つ態勢作りに着手した。12月にも強制執行がありうると身構えていたけれど、12月5日の千葉地裁との協議で、強制執行差止訴訟の弁論が3月2日に入ったということだ。ほんの少しではあるけれど、確保されたこの時間に何ができるのか。いろいろ考えている。例えば、市東さん宅離れに当番制で人が常時待機し、〝市東さんカフェー〟みたいなものを立ち上げて、ブログでも発信し、バスのアクセスなども紹介して、一人でも多くの人に三里塚現地を訪れてもらう、というアイデアもあるかと思っている。
 もう一つの課題としては、第3滑走路建設の攻撃とどう闘うのかということがある。私の芝山町の知り合いで、第3滑走路や深夜・早朝便の延長に「反対だ」と言う人が何人もいる。彼らは反対同盟の闘いに加わっては来なくてもがんばりを見てきている。さらに、補償金をもらって移転して行った人のその後の姿も知っている。移転したからといってバラ色の生活があるわけではないということ。そういう点も含めて、空港機能強化の説明会で怒りが噴出しているのは当然だ。芝山町は人口も減り、将来に展望を持てない人が増えている。課題は多いが、空港城下町に未来はない。

周辺住民の怒りと共に
 宮本麻子さん(婦人行動隊)

 福島・沖縄と固く結び

 2016年は、7・3の50周年集会を成功させ、民主労総との交流会そして11・6労働者集会への大結集、その後の韓国におけるパククネ打倒のゼネストまで、大きく前進した年だと思う。
 でもそれ以上の決戦に今突入し、2017年は、かつてなく歴史的な闘いの年になると思う。市東さんへの農地取り上げ攻撃が現実化し、私もやれることのすべてをやりつくして、市東さんとともに闘う決意を固めている。そういう点で、12月4日に緊急の要請にもかかわらず、多くの人びとに集まっていただき、芋煮で接待できたことは、大きな力になった。
 それにしても、反動決定を行った最高裁はひどい。同時に、市東さんの一審で農地取り上げ判決を行い、抜擢されて福岡高裁・那覇支部に行き、辺野古の反動判決を下した多見谷寿郎。今の裁判所は中立でも何でもない国家権力の手先になっている。国の主張を代弁するだけの機関に堕落している現実を目にして、許せない思いが募る。
 1月9日の旗開きから反対同盟は満を持して闘いに入る。2010年の団結街道封鎖や2011年の現闘本部破壊のやり方を見れば、夜陰に乗じたり、だまし討ちだったりというやり方でやって来ることも考えられるが、相手がどういうやり方で来ようと同盟は全力で闘う。12・12の京大闘争も成功したと聞いている。前進する全学連の学生諸君に期待するところは大きい。
 2013年から続けている一斉行動では多くの住民と交流し手応えを感じている。地元住民の動きも始まっている。空港を造るための「説明会」など説明会でも何でもない。
 福島・沖縄と結んで、安倍政権を打ち倒す闘いを断固やっていきたい。2017年、さらに勝利に向かおう。

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