団結街道
週刊『三里塚』02頁(0957号01面07)(2016/12/12)
団結街道
「騒音は人を殺す」。反対同盟がこの度作成したリーフレットを開くとショッキングな見出しが目に飛び込む。だが、これは誇張でも何でもない▼厚木基地の騒音激甚地区の調査で、心筋梗塞や高血圧のリスク(死亡率)が他の2倍と報告されている。欧州WHOの指標で騒音は、ダイオキシン、ベンゼン、オゾンなどの化学物質に比べて、100倍の健康影響要因に位置づけられているのだ▼その厚木基地の周辺住民が国を訴えた第4次騒音訴訟の上告審判決が12月8日、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)で言い渡される。一、二審は夜間・早朝(午後10時〜午前6時)の自衛隊機の飛行差し止めを命じた(米軍機の差し止めは認めず)。WHOは、住民の睡眠時間帯を確保するために最低8時間の飛行禁止が必要だとしていて、これに基づく判決だ。しかし、最高裁はこの飛行差し止め判決をくつがえそうとしている▼本稿が出る時には裁判の結論が出ているわけだが、最高裁がどんな判決を出そうとも「騒音が人を殺す」事実は変わらない。成田空港会社は第3滑走路建設とともに、飛行時間を朝5時から夜中の1時までに延長しようとしている。「たった4時間しか寝かさないのか!」。住民の怒りは、まさに命をかけた叫びだ▼基地、原発、空港そして労働現場の過労死。命を奪って生き延びようとする新自由主義など打倒あるのみだ。殺されてたまるか!