TPP衆院通過を弾劾 全国農民会議先頭に参院での阻止へ全力を
週刊『三里塚』02頁(0956号02面04)(2016/11/28)
TPP衆院通過を弾劾
全国農民会議先頭に参院での阻止へ全力を
(写真 TPPの衆院通過に対して、多くの労働者・市民が国会前で抗議した【11月10日】)
安倍政権は11月4日、衆院特別委員会で、TPP承認案と関連法案の強行採決を行い、同10日、衆院本会議を通過させた。両日とも、国会前には農民をはじめ多数の労働者・市民がおしかけ、TPP強行に抗議した。
TPPでは、農業分野だけに限っても農水産物の8割で関税が撤廃され、「死守する」との国会決議がされた重要5品目でも29%で関税撤廃、残る品目でも輸入増加で国産価格下落が必至となるなど、生産額が1300億円〜2100億円減少する見通しだ。
また、TPPは食の安全、健康、医薬、国民皆保険、知的財産権、投資家・国家訴訟(ISD)など、社会の全分野で新自由主義を推し進める内容であり、断じて認めるわけにはいかない。
しかも、アメリカで「反TPP」を掲げたトランプが当選して、TPP自身の展望が崩壊している。その中で「なぜ日本だけが急ぐのか」という激しい批判が起きている。
安倍政権は追いつめられている。だからこそTPP法案成立を急ぐ意図は「通商戦争でヘゲモニーを取る」という帝国主義的な争闘戦戦略にある。その陰で、農業その他の分野に従事する労働者・農民は「政権の延命戦略の犠牲になれ」というのだ。全国農民会議先頭に参院で阻止しよう。