誘導路裁判 伊藤さん意見陳述 深夜便3時間延長を弾劾

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週刊『三里塚』02頁(0955号02面06)(2016/11/14)


誘導路裁判
 伊藤さん意見陳述
 深夜便3時間延長を弾劾


 第3誘導路裁判が千葉地裁民事第3部・阪本勝裁判長により11月1日に行われた。反対同盟事務局員の伊藤信晴さんが原告を代表して、上告棄却決定とNAAによる新たな第3滑走路建設及び深夜便飛行の3時間延長攻撃を激しく弾劾する意見陳述を行った。
 「NAAの違法には目をつぶり100年近く耕作してきた市東さんの農地を取り上げることなど絶対に許せない。住民を無視した新たな空港拡張計画に住民は怒っている。反対同盟は空港廃港まで闘いぬく」と怒りに満ちた決意を表明した。
 この裁判は今、成田空港による騒音問題をめぐって争われている。第3誘導路建設の違法・不当性が明らかとなり、「成田空港の夜間の健康被害は厚木基地の10倍である」という鑑定意見書も出されて追いつめられた成田空港会社(NAA)が最近になって突然、「原告・市東は自らの意思で空港敷地にいるのだから騒音は受忍すべき」とか「原告適格がない」などと言う開き直りの暴論を言い出してきた。
 この暴論を前回の法廷で原告側が全面的に批判したことに対して、今回被告側から認否・反論が行われた。
 この被告側の準備書面の中で、事実に反した主張がなされていることを原告側の弁護団が鋭く追及した。1点は、被告の書面には「土地収用法に基づく強制的な土地取得がやろうと思えば可能であった」かのように書いてあるが、実際には事業認定は失効して不可能であったこと。2点は、「土地収用法に基づく事業認定が失効したことについては不知(知らない)」などと、明らかな歴史的事実さえ認めていないこと。
 この歴然たる事実を鋭く追及されたNAAは、「後日に書面で」などと逃げようとした。「いますぐ答えろ、事実を認めないのか」と傍聴席から激しく弾劾された。裁判長が「書面で出すんですね」と助け舟を出すと「裁判長はNAAの手先か」と怒号に包まれた。
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