パク政権打倒を闘う民主労総 労働改悪阻止へゼネスト

週刊『三里塚』02頁(0953号02面04)(2016/10/10)


パク政権打倒を闘う民主労総
 労働改悪阻止へゼネスト

(写真 「殺人政権糾弾」を訴えてデモを行う3万人の労農学市民【10月1日 ソウル】)

 民主労総(全国民主労働組合総同盟)は、1970年のチョンテイル(全泰壱)烈士を闘いの原点に据えている。超低賃金の中で、1日13〜16時間労働を強いられ、縫製工場での労働災害に苦しむ若い女性労働者の現実に怒り、労働庁に請願したが受け入れられず、ついに「勤労基準法を守れ」と叫んで、全身に火を放ったチョンテイル青年。彼が命を捨ててまで訴えたあまりに過酷な労働現場の現状を現場からの闘いで打ち破るという精神が民主労組の原点だ。
 そして2016年秋、民主労総はパククネ政権とのさらにし烈な闘いを展開している。9月27日からの韓国・民主労総の第2次ゼネストは3週目に入った。これまでは公共運輸労組などが中心だったが、大型トラックなどの運送労働者を組織する貨物連帯も10日からストに突入し、物流を止めるところまで来ている。
 ゼネスト支援・パククネ打倒の総決起集会も連続してかちとられている。スト3日目の29日には、ソウル市ヨイド公園で総力闘争大会が5万人、韓国労総の組合員も合流して6万人の大集会となった。10月1日にはソウルで3万人のゼネスト支持「汎国民大会」、大邱(テグ)で7千人の大集会が開かれた。ソウルでは、民主労総組合員とともに農民や市民団体、学生などが大結集した。昨年11月の民衆総決起闘争で重傷を負い9月25日に亡くなった農民・ペクナムギ氏の追悼大会も開かれ、集会後、警察の阻止線と各所で激突しながら、ペクナムギ氏の遺影を掲げた戦闘的デモが打ち抜かれた。
 スト8日目の10月4日には、ソウルで2回目の公共運輸労組のゼネスト大会が開かれ、再び3万人が大結集した。この日は4万4千人がストに決起。10月6日には、首都圏の組合員1万人を結集して集会と与党・セヌリ党本部へのデモが闘われた。民主労総のチェジョンジン委員長代行は、①現代自動車への緊急調停権発動、②現在続行中のストへの公権力投入、③権力に虐殺された農民のペクナムギ氏の遺体強奪の場合、直ちに民主労総の全組織を挙げ一大決戦に突入するとの方針を打ち出した。
 労働者にかけられているのは、「成果年俸制」と「成果退出制」の攻撃だ。パククネ政権は、雇用と賃金制度を根本から変えようとしている。成果年俸制は個人の人事評価を賃金決定の最大の基準とするもの。成果退出制は、評価の低い者は配転や解雇を自由にできるとする制度。それを就業規則の一方的変更によって強行できるようにしている。これらは解雇の自由化と公共部門の全面民営化に道を開く攻撃だ。
 追いつめられたパククネ政権はますます凶暴化している。中央労働委員会がストの合法性を認めた後も「ストは違法」と言い続け、また現代自動車の賃金闘争にも国家権力の「緊急調停権」を発動して暴力的に争議をやめさせると言い出した。
 韓国では人びとが、労働法制大改悪阻止とともに、朝鮮半島―東北アジアでの戦争・核戦争反対に立ち上がっている。とりわけ米の高高度迎撃ミサイルシステムTHAAD(サード)の韓国配備に対し、現地住民を先頭に絶対反対の闘いが爆発している。

サード配備反対

 8月15日に民主労総はソウルでサード配備の撤回を求める全国労働者大会を開き、サード配備予定地の慶尚北道星州(ソンジュ)では総決起大会が開かれた。人口4万6千人の星州郡で5千人以上が「サード決死反対」の鉢巻きを巻いて集まった。
 民主労総ゼネストを支援し、日韓労働者の国際的団結で11月6日の集会に集まり、東京とソウルを結ぶ国際共同行動をかちとろう。
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