大田区議会 危険な羽田都心ルート案 区議・住民が追及
週刊『三里塚』02頁(0950号02面04)(2016/08/22)
大田区議会
危険な羽田都心ルート案
区議・住民が追及
(写真 低空を飛ぶ都心上空飛行への住民の反発を報じる新聞【8月19日付毎日新聞】)
国土交通省は7月28日、「第4回首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」を開催し、羽田離発着機の都心上空新ルートの是非をテーマにした。そこに「関係自治体の代表」として西川太一郎・特別区長会会長(荒川区長)を参加させ、同ルートの承認をさせるというセレモニーを行った。
この暴挙に、大田、品川、港、渋谷、目黒、江東、江戸川などの住民たちが怒りをあらわにし、抗議の行動が起きている。
8月16日に開かれた大田区議会の羽田空港特別委員会では、30の傍聴席に50人が押しかけ、区議たちの追及を見守った。ある区議が「『地元自治体が新ルートに合意した』と報道されたが、本当に合意したのか」と問われたことに対して担当課長は大田区としての賛否については口を濁した。都心上空ルートが強行されれば、大田、品川、渋谷、目黒、港の各区ではスカイツリーより低い600㍍以下で轟音の航空機が飛ぶことになる。
しかも最近になって落下物の危険性が強調されている。成田空港の南北飛行直下で、住民が落下物の危険にさらされ続けていることは、知られているが、それが都心上空で落ちてくるとなると、人間に直撃し、死亡する危険性は圧倒的に増す。 さらに1970年代に騒音に反対する江戸川区の住民が裁判に訴え、その和解案で、「住宅地上空は飛ばない」と約束していたことも報道された。それをも反故にする暴挙だということだ。成田の第3滑走路建設と羽田の都心上空新ルートの問題は一体だ。都心ルートに反対する住民たちと連携してともに闘おう。