誘導路裁判 市東さんに「騒音を受忍せよ」と迫るNAAの暴論を弾劾
週刊『三里塚』02頁(0949号02面06)(2016/08/08)
誘導路裁判
市東さんに「騒音を受忍せよ」と迫るNAAの暴論を弾劾
(写真 弁論の終了後、報告会で成果を確認した【7月19日 千葉市】)
7月19日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で、第3誘導路裁判の弁論が開かれた。午前10時30分、弁護団が騒音問題について陳述した。
市東さんの天神峰の居宅と畑は、第3誘導路が造られたことで空港施設によって完全に囲まれている。市東さんが日々受けている航空機騒音は、神奈川県・厚木基地の10倍のレベルだ。その厚木基地の騒音をめぐる訴訟では夜間飛行差し止めが認められた。この成田においても直ちに、飛行・運用の差し止めが認められなければならない。
これまで日本では環境騒音の問題は心理的問題としてのみ位置づけられてきたがそれは誤り。騒音は有害化学物質と同様に公害病をもたらす要因であり、その健康に与える被害は化学物質と比較にならぬほど大きい。弁護団は、騒音問題の第一人者である松井利仁北海道大学大学院教授による意見書に基づいて、以上のような弁論を行った。
さらに弁護団は、国とNAAの「原告市東は自由意思でそこに住んでいるのだから騒音を受忍せよ」なる主張について、この地で100年営農してきた市東家に対する暴論であることをあらためて突きつけ、認否・反論を迫った。この暴論は騒音地域の住民の主張を無視抹殺し空港の24時間化を強行する論理とまったく同じだ。さらに追撃しよう。