相模原事件弾劾する 一切の責任は安倍政権による障害者抹殺・戦争政策にある
週刊『三里塚』02頁(0949号02面04)(2016/08/08)
相模原事件弾劾する
一切の責任は安倍政権による障害者抹殺・戦争政策にある
7月26日、神奈川県相模原市の大規模障害者入所施設において障害者への虐殺事件が引き起こされた。3年以上も勤めたとされる障害者施設の元職員が容疑者とされているが、繰り返される福祉・医療・介護現場での患者・障害者の殺傷事件の一切の責任は、日帝・安倍による障害者抹殺・戦争政策の遂行にある。
安倍政権が推進する「一億総活躍社会」の正体こそ、「経済を立て直す」と称して、1%の資本家を守るために労働者階級人民を改憲・戦争へと動員する攻撃そのものである。そのもとで日帝・安倍自身が「安楽死」を広め、「命の選別」=障害者抹殺をあおりたててきたのだ。高齢者に対して「おまえいつまで生きてるつもりだ」と発言した麻生太郎財務大臣や、障害者に対して「人格あるのかね」と言った石原慎太郎元東京都知事らの暴言が典型だ。
新自由主義の民営化・外注化・非正規化と絶対反対で闘う労働組合の登場と階級的労働運動の発展によってこそ、安倍を打倒し、「命より金」の資本主義・新自由主義の社会を根底から覆し、人間社会が本来もつ共同性を奪い返すことができる。
事件のあった障害者施設「津久井やまゆり園」も、県立障害者施設でありながら、2005年から民営化による指定管理者制に移行していた。160人の障害者を入居させながら、夜間はわずか8人で対応するブラック企業そのものだ。夜間割増もない県最低賃金の時給905円で18時から翌朝8時半までの14時間半勤務(休憩2時間)につかせる生活支援員を、「夜勤専門パート」の名で募集し、多用した。しかしこれはどこの福祉機関もまったく同じだ。
とりわけ障害者自立支援法・総合支援法による民営化を皮切りにして、福祉機関のブルジョアジーへの利益配分機関への変貌が進み、これとの必死の攻防が至るところで闘われてきた。
今回の事件が起きた「やまゆり園」も、「重度重複障害者・強度行動障害者の積極的受け入れ」を標榜してきた。入居者に対して「長期障害者収容所」さながらの現実を強制し、障害者の生命も、労働者の生命も、虫けら同然に扱ってきた。その結果、「障害者は生きる価値がない」としてその虐殺を公然と正当化する恐るべき非人間的思想と行動をも生むに至ったのである。
障害者も労働者も、ともに闘う労働運動の砦を築いて、命を守る闘いに立ち上がろう。