団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0944号01面05)(2016/05/23)


団結街道


「薄っぺらい希望より、絶望をみすえた覚悟こそが人の魂を震わせる」。沖縄学生集会での斎藤郁真全学連委員長の言葉だ。一見、四面楚歌の状況にあっても覚悟を決めた闘いが人民の魂を震わせ歴史を作る▼今ほど、資本の価値増殖運動によって自然も人間も破壊され、資本主義的な生産関係が社会の桎梏となっているときはない。本来、人間が目的意識的に自然との物質代謝を行うのが労働の本質だ。その労働によって自らが破壊されるという現代社会の倒錯をひっくり返す「労働の奪還」が求められている▼「人間労働の奪還」は社会的共同性の奪還だ。それは、労農コミューン(共同体)でなくてはありえない。三里塚闘争がなぜ50年闘えているのか。その萌芽があるからだ▼反対同盟農民は生活と闘いを一体化させ家族ぐるみで血を流して国家権力と闘った。その姿が動労千葉を先頭とする労働者を動かした▼ジェット燃料貨車輸送阻止闘争は、動労千葉組合員一人ひとりが首をかけて決起し三里塚農民との連帯をかちとった。それこそが労働運動の金字塔を打ち立て、動労水戸の被曝労働拒否の闘いへと引き継がれた▼一鍬一鍬、血と汗と涙の大地を耕し農作物を作ること、それを食べる労働者家族を支える誇り・喜びは誰にも譲ることはできない。「1億8千万円よりも1本百円の大根」という覚悟、労働者・農民の覚悟が絶望を吹き飛ばす。
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