沖縄・広島・福島の怒りをゼネストへ 新しい労働者の政党を 反対同盟最高裁へ署名計1万8192筆提出 〝農地強奪判決を破棄せよ〟

週刊『三里塚』02頁(0944号01面01)(2016/05/23)


沖縄・広島・福島の怒りをゼネストへ
 新しい労働者の政党を
 反対同盟最高裁へ署名計1万8192筆提出
 〝農地強奪判決を破棄せよ〟

(写真 市東孝雄さんの農地法裁判における最高裁への第2次署名提出行動に立った反対同盟【5月18日 東京都隼町】)

  鈴木たつお弁護士は5月19日記者会見を行い選挙戦へ本格的に突入した。「新しい労働者の政党をつくろう! 改憲阻止! 非正規職撤廃! 安倍政権打倒!」にむけ6〜7月選挙決戦を全力で闘おう。朝鮮侵略戦争阻止をかけた5・14〜16沖縄闘争は、韓国・民主労総と連帯し全島ゼネストをめざし戦闘的・大衆的に闘い抜かれた。5・26〜27サミットとオバマ・安倍の5・27広島訪問を許さず、6・5国鉄全国集会の大成功をかちとろう。沖縄での女性暴行事件に対し、6・19県民大会の怒りの総決起で全基地撤去、米海兵隊撤収を! こうした情勢と一体で反対同盟は5月18日、最高裁への第2次署名提出行動を闘い、応対に出た書記官補佐を圧倒した。朝鮮侵略戦争の補給基地として成田空港を軍事空港化する攻撃と闘う三里塚闘争は、安倍政権と対決する労働者人民の最先端攻防だ。市東さんの5万人署名を集め7・3東京集会の成功を。

7・3東京集会成功させよう

 「市東さんの農地を奪うというなら、私たちは再び体を張って闘いに立つ。沖縄・辺野古と連帯し、高裁の農地取り上げ判決を絶対に破棄に追い込もう!」。反対同盟の萩原富夫さんの最高裁に対する弾劾の演説が、隼町に響き渡った。
 5月18日、三里塚反対同盟と支援は、最高裁への「市東さんの農地取り上げ反対緊急5万人署名」の第2次提出行動に立ち上がった。
 夏を思わせる日差しの下、午後2時に永田町の最高裁判所西門前に反対同盟と支援の労働者・学生・市民が集まった。
「最高裁第3小法廷・大谷剛彦裁判長、日置朋弘調査官は高裁判決を破棄せよ」と書かれた横断幕が広げられ、道行く官庁街の労働者にアピールした。
 門前での訴えの最初に伊藤信晴さんがマイクを握り、国と成田空港会社(NAA)が市東孝雄さんに対し「騒音を受忍せよ」などと攻撃を強めていることを弾劾した。
 続いて葉山岳夫弁護士が農地法裁判の経過を述べ、一審千葉地裁、二審東京高裁の不当判決を全面的に批判し、「最高裁・大谷裁判長、日置調査官は、高裁判決を破棄せよ」と迫った。

実力闘争で闘う!

 動労千葉争議団の中村仁さんは、「私たちは最高裁にJRの不当労働行為を認めさせた。市東さんの耕す権利を絶対に認めさせよう」と訴えた。さらに、市東さんの農地取り上げに反対する会、婦人民主クラブ全国協の発言を受け、2時30分、市東さんを先頭に17人が裁判所構内に入った。今回の提出分は7066筆で、第1次分と合わせて1万8192筆。対応に現れた書記官補佐に手渡した。
 萩原富夫さんが反対同盟の申入書を読み上げた(別掲)。「最高裁第3小法廷は、耕す権利を否定し、戦争につながる東京高裁の農地取り上げ判決を破棄するよう強く申し入れます」。弁護団は、NAAが、耕作者である市東家に無断で地主から農地を買収して、市東さんに明け渡しを迫り、千葉地裁、東京高裁がそれを認めるという、この裁判の違法性、違憲性を強調した。
 さらに参加者が次々と訴えた。伊藤さんは成田空港が第3滑走路計画をを軍事使用のために行っていることを批判した。太郎良陽一さんは「私もかつて強制執行でたたき出された。権力の横暴を見過ごし認めるのが裁判所か」と弾劾した。宮本麻子さんは「市東さんは有機農業を続け、曲がったことは何もしていない。耕す者の権利を否定する判決を出さないでほしい」と訴えた。杉並で産直運動を続ける仲間も市東さんから農業を奪うな、と迫った。
 30分にわたる要請行動を終えて、全員が再び門前に集まり、萩原富夫さんがマイクを握った。「憲法も農地法も踏みにじる農地取り上げを最高裁は認めるのか! 三里塚闘争50年、私たちは再び体を張って闘いに立つ」と反対同盟の決意を表明した。
 最後にシュプレヒコールをたたきつけ、二度三度と最高裁への署名提出行動を展開することを誓った。

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最高裁への申入書

 成田空港拡張のための市東孝雄さんの農地「強制収用」に反対する署名が全国から続々と寄せられています。東京高裁・小林昭彦裁判長による農地強奪判決の破棄を求める怒りの署名です。
 私たちは、農民の抵抗を暴力で圧殺しつつ強行されてきた成田空港建設に対して50年間闘い続けてきました。成田空港はいまだに完成せず、危険だらけの欠陥空港です。すでに空港会社は事業認定を取り下げ、土地収用法は適用できなくなっています。その矛盾を取りつくろうために、農地法を破壊し、反対同盟員である市東孝雄さんの農地を強奪しようというのです。東京高裁では、耕す者の同意も補償もなく底地を買うことができるとする、前代未聞の農地強奪判決がなされました。これは裁判所による実質的な強制収用であり、国家犯罪に他なりません。市東さんの農地取り上げは、現在進行しているTPPなどによる農業・農民切り捨ての攻撃と一体です。私たちは50年間、理不尽な国策に抗して闘いを貫いてきました。福島、沖縄をはじめ、今ほど国策の正体が人々の前にさらけ出され、怒りの的になっている時はありません。安倍政権による戦争法の強行採決は、あの第2次大戦に向かった道です。
   (中略)
 私たちは、青年の未来のためにも日本の政治の変革に向け、労働者・農民・市民、青年・学生の怒りの先頭に立ち、国策と闘う福島・沖縄と固く連帯して、一切の話し合い拒否、農地死守・実力闘争の原則を貫き闘う決意です。
 本日ここに第2次分7066筆(1月28日に提出した第1次分と合わせて、18192筆となります)の署名を提出します。最高裁第三小法廷・大谷剛彦裁判長、日置朋弘調査官は、耕す権利を否定し、戦争につながる農地取り上げ判決を破棄するよう強く申し入れます。
2016年5月18日
三里塚芝山連合空港反対同盟事務局長・北原鉱治
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