3・27全国集会 空港労働者との連帯、安倍政権打倒を訴え 成田ニュータウンど真中 デモ 農地死守・最高裁決戦勝利へ  720人新たな闘い決意

週刊『三里塚』02頁(0940号01面01)(2016/03/28)


3・27全国集会
 空港労働者との連帯、安倍政権打倒を訴え
 成田ニュータウンど真中 デモ
 農地死守・最高裁決戦勝利へ  720人新たな闘い決意

(写真 空港労働者への連帯を訴え、成田ニュータウンの目抜き通りをデモ行進する720人の労農学市民【3月27日】)

(写真 集会の最後に、太郎良陽一さんの音頭で「団結ガンバロー」を行った【3月27日 成田市赤坂公園】)

 反戦スト弾圧をうち破った京大同学会を先頭とする完全勝利、CTS(千葉鉄道サービス)の就業規則改悪4・1実施をストライキで粉砕した動労千葉のすばらしい勝利、そして動労水戸の被曝労働拒否の闘いと結合した福島、舞鶴、愛媛での労働組合を軸とした反原発闘争の前進に続いて、3・27三里塚全国総決起集会も大きな成功をかちとった。市街地のど真ん中・成田ニュータウン内赤坂公園で初めて行われた3・27集会は、720人の労農学人民を結集して闘われ、空港労働者に連帯を強く呼びかけつつ、13万市民との圧倒的合流を果たした。市東さんの農地死守、軍事転用のための第3滑走路粉砕、安倍政権打倒のアピールは、市民から新鮮な驚きと共感をもって受けとめられた。市東さん署名5万人の達成へ全力をあげよう。4者協議会開催による第3滑走路攻撃許すな。次は7月3日の三里塚50周年イベントだ。大成功させよう。

第3滑走路計画を許すな

 3・27三里塚全国総決起集会は、成田市街地ニュータウンで初めて開かれ、720人が結集した。京大弾圧をはね返し、全国反戦ストを訴える全学連と16春闘をストで闘いぬいた青年労働者が闘いを牽引し、伊勢志摩サミット粉砕闘争・参院選勝利の突破口を切り開いた。成田ニュータウンは、空港建設と同時に建設され、空港・航空関係労働者と家族が多数居住する。反対同盟は新たな取り組みとして成田市民の結集と航空労働者への連帯を呼びかけ、ニュータウン内に約2万枚のビラを戸別配布した。
 会場の赤坂公園には50年をたどる写真パネル21枚が並べられた。集会開始の前から青年2人が「誰でも参加できるのか」と尋ねて来るなど、多数の労働者市民が集会・デモを見守った。また3月21日、成田スカイタウンで上映した「A2―B―C」を見た婦人が呼びかけに応えて参加した。
 12時からフリートークを30分行った。フリートークでは、星野暁子さんが星野文昭さんのアピールを読み上げ、「70歳を迎える星野文昭の再審をかちとろう」と訴えたのを皮切りに、都政を革新する会、婦人民主クラブ全国協、全国水平同盟、動労水戸支援共闘会議、全学連、京大同学会、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判被告団などが会場を揺るがすアピールを行なった。特に、京大弾圧を粉砕した全学連・斎藤郁真委員長の「バリストが違法などという攻撃は、団結すれば勝てる。全国学生ストで朝鮮侵略戦争を阻止しよう」との訴えと、爆取りデッチあげで下獄する板垣宏さん・十亀弘史さんの「一切証拠がないことを認めながら上告棄却した。8年3カ月と4年7カ月の下獄闘争に入るが、必ずこの場に帰ってくる」との決意が参加者に感銘を与えた。

署名1万7千に

 本集会の司会は婦人行動隊・木内敦子さんで、北原鉱治事務局長のメッセージ(反対同盟発言別掲)を代読した。東峰・萩原富夫さんが、主催者あいさつを行った。「安倍の戦争政治にはうんざり、新たな社会を展望していこう。原点に返って、国家権力の横暴と闘う三里塚闘争を全国に拡大しよう。50周年へ全国に出て行く」と決意を語った。市東さん署名は約1万7千に達した。
 連帯のあいさつは、動労千葉、関西新空港反対住民、全日建運輸連帯関西生コン支部。動労千葉の田中康宏委員長は、「3月2波のストで外注化・非正規職化攻撃と闘い、CTS15名の加盟をtちとった」(別掲)と報告した。また動労水戸の石井真一委員長は、「安倍とJR東日本社長の富田の常磐線全線開通宣言を絶対に許さない。ストで闘う」と発言し、ともに国鉄労働運動を基軸に安倍を打倒することを訴えた。関生支部・西山直洋執行委員は、「労働組合が先頭で新しい闘いを作っていきたい」と強調した(別掲)。プログラムの第1部は、「福島・沖縄・三里塚をひとつに」ということで、動労福島・橋本光一委員長は、市東さんを守る会・福島を4月23日に結成することを報告するとともに、被曝労働拒否を動労水戸と共に全力で闘うことを明らかにした。3・11福島行動実行委の椎名千恵子さんは、「福島の闘いが、そして労働者の権利を守る闘いが、三里塚を固く結んでいく要になる。私たち自身社会を作り出す誇りをもつ。変える力はここにある」と、訴えた。
 カンパアピールを婦人行動隊の宮本麻子さんが「原則を守り抜いて闘おう」と呼びかけた。アトラクションでは、ギターの伴奏で「反対同盟歌」が歌われた。参加していた作詞者の戸村義弘さんが紹介され会場には新鮮な感動が広がった。

社会を変えよう

 いよいよプログラムの後半、第2部「農地裁判闘争勝利への決意」だ。市東孝雄さんが満場の拍手で登壇する。市東さんは、第3誘導路裁判で国が「市東は承知で帰ったのだから、騒音は受忍すべき」と言ってきたことに「怒りが湧き上がっています」と強く弾劾し、「全国で守る会が作られている」と、一層の支援を要請した。全参加者は、国の市東さんに対する破廉恥な暴言に憤りの声をあげた。続いて、顧問弁護団の各氏から発言があり、葉山岳夫事務局長は、追いつめられた国家権力が市東さんに対して「法的保護の対象外だ」とする暴論を弾劾し、最高裁への第2次署名提出行動を提起した。
 市東さんの農地取り上げに反対する会からは、林伸子さん、群馬・市東さんの農地を守る会は、群馬合同労組中央タクシー分会の労働者が「自分ががんばれるのは三里塚があるから」と連帯の表明をした。市東さんの農地を守る会・茨城からは、動労水戸の木村郁夫書記長が市東さん5万人署名に労働組合が全力をあげると力強い決意を述べた。全国農民会議から千葉の農民は、「米価は1万円を切り、生活できない。この社会を変えるしかない、俺たちが変える。これが希望だ。農民の怒り結集しよう」と訴え、沖縄の宮城栄信さんは「全国で市東さんの会結成を」と呼びかけた。
 集会の最後、伊藤信晴事務局員が反対同盟からの提起と集会宣言を行った。伊藤さんは、あらためて5万人署名を全力で取り組くむよう提起した。第2部の司会である太郎良陽一事務局員でガンバロウ三唱後、反対同盟を先頭にニュータウン市街地のど真ん中を縦貫する2・3キロのデモにうって出た。成田市民は辻々や交差点でデモに注目し、空港・航空労働者との合流を勝ちとった。

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反対同盟の発言

反戦 三里塚の原点
 北原鉱治事務局長

 本年、三里塚闘争は50周年を迎えた。「2度と悲惨な戦争をくり返してはならない」――これが、第2次大戦に動員され、痛苦の反省をした私の原点であり、三里塚闘争の原点だ。戦争への道をひた走る安倍政権は、戦後日本のこの原点を破壊しようとしています。この憲法破壊、戦争推進の政治と対決することを決意する。軍事空港のための第3滑走路建設を許してはならない。朝鮮半島の情勢が緊迫している中、軍事空港反対の旗を今こそ高く掲げる。市東孝雄さんを農民として生きられなくする農地取り上げ攻撃をうち破ろう。

国の暴論許さぬ
 敷地内 市東孝雄さん

 今、農地法裁判は最高裁の方に移っている。いつ判決がでるかわからない状況であり油断できない。この間、第3誘導路裁判で国側と空港会社は、暴論を言ってきた。「うるさいことをわかって帰ってきたんだから原告の適格ない」と。怒りが本当に湧きあがってきます。今全国で守る会が各地で作られつつあります。この輪を広げてもらえたらうれしい。安倍の戦争法案を打ち砕く闘いを、成田空港を軍事化させない闘いとして闘いたい。国策と闘っている人たちと連携し、沖縄、福島、三里塚、思いを一つにしていきたい。

第2次提出行動へ
 主催者 萩原富夫さん

 市東さん最高裁署名の第2次が5351筆になった。再度最高裁に対して提出行動を闘っていきたい。関西の2千筆を超える署名、関西生コン支部・港合同のみなさんに感謝したい。安倍政権のもとでTPPの農民攻撃が加えられている。市東さんの闘いは全国の農民を勇気づける闘いだ。第3滑走路の建設に対して私たちは闘います。安倍政権は、軍事と戦争に金をつぎ込んで武器や原発も輸出するという金もうけ第一の政治をすすめている。こんな政治は、もううんざりです。「農地は命」、市東さんの闘いを基礎に新たな社会を展望していきましょう。

連帯のあいさつ

労農連帯の発展を
 田中康宏動労千葉委員長

 50年間勝利し続け、生き続けているパリコミューン、三里塚は革命そのものだと言ってよいと思う。多くを三里塚闘争から学び、私たちはここに団結を守りぬいて立っている。私たちは新たな決意を込めてもう一度労農連帯の闘いを本当に大きく発展させることを今日決意したいと思う。
 動労千葉はこの3月11日と、17日、2波のストライキに立ち上がった。第2の分割民営化攻撃はJRの業務のすべてを外注化して労働者を非正規に突き落とす、そのことを通して全労働者の非正規化を強制する攻撃として進められている。今回のストライキによってCTSでの就業規則改悪の4月1日実施を阻止した。この攻撃に立ち向かって、新しい仲間たちを組合に迎えた。下請けCTSの仲間たちが15名動労千葉に加入した。国鉄闘争は、三里塚闘争との労農連帯の闘いを通して、今こそ新しい一歩を踏み出そう。

戦争反対でスト
 関西生コン 西山直洋さん

 現場での闘争、ストライキがなければ、今安倍政権に対する闘争も労働者の力で打ちのめすことはできない。私たちも、戦争法案反対するためのストに決起した。この3月13日には、大阪で250台の生コン車を決起させデモ行進した。労働組合として、そして現地においてどのような闘い方ができるのかを考え、勝利していきたい。

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