団結街道

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週刊『三里塚』02頁(0939号01面04)(2016/03/14)


団結街道


 スーパーの食料品コーナーを見ると「塩分控えめ」や「カロリーオフ」などの表示が以前より多くなったと感じる。ドリンクコーナーでは「食物繊維」「鉄分補給」といったドリンクの品数が増え、薬のコーナーでは、様々なサプリメントが所狭しと並んでいる▼消費者庁は3月1日、特定保健用食品(トクホ)に認定されている飲料の誇大広告再発防止をライオン社に勧告した。「薬で治療せず飲料を飲むだけで高血圧が改善できる」と誤認させるというものだ▼トクホをさらに規制緩和した「機能性表示食品」が昨年からスタートした。論文などの「科学的根拠」を示せば、国の審査なしに健康への効用を表示できるというものだが、スタート直後から、「健康への効果(機能性)を示す科学的根拠が不十分」「表示方法が不適切」といった商品がいくつも市民団体から指摘されている▼「健康」が金もうけの道具にされている限り、美辞麗句の先に「安全・安心」などない。食の安全の礎(いしずえ)は信頼関係であり、つまるところ人間の共同性だ▼農地を守る会・茨城の総会で青年が語った。「30代以下の世代は農業から引きはがされ、関わる機会が本当にない。市東さんが農地を奪われることは、私たちにとって、食べることが奪われることと一体だ。農業を労働者の問題として捉えて闘う」と。共同性の奪還をかけて、市東さんの農地を守ろう。

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