航空交渉 激化する日米の争闘戦 住民犠牲の羽田拡張許すな
週刊『三里塚』02頁(0938号02面06)(2016/02/22)
航空交渉 激化する日米の争闘戦
住民犠牲の羽田拡張許すな
2月16日から18日まで、羽田空港の昼時間帯の発着枠の配分をめぐる日米間の航空交渉が行われた。羽田の国際線は、2010年10月に本格的に再開され、14年3月に増枠されて現在年間9万回枠となっている。米国以外の航空会社はすでに昼時間帯も飛んでいるが、アメリカの航空会社に関しては、両国間の争闘戦の結果、交渉が物別れに終わり、発着枠の一部が使われないという異例の事態が続いてきた。
発着枠の拡大を要求するアメリカと抵抗する日本側という対立のため、妥結の見通しが立たなかったためだ。今回、日本側の譲歩という形で決着した。今まで、深夜の8便だった米国航空会社に対して、深夜2便、昼時間帯10便の計12便を提供することになった。
羽田路線は「ドル箱」と言われ、利益率も高い。この争奪戦はし烈だ。NAAの夏目誠社長や成田市の小泉一成市長は、成田から羽田への乗客のシフトに警戒感を隠していない。しかし、この流れを止めることはできない。
三里塚闘争は、「2030年までに首都圏の空港発着枠が不足する」という安倍政権のデマ宣伝に反撃し「成田・羽田=首都圏空港の機能強化、空港拡大」なる日帝の延命策そのものを全人民の力で粉砕する。
羽田においても住民の生活を無視した空港拡張攻撃が強まっている。従来、海側だけの飛行に限定していた飛行コースの制限を取り払い、品川、大田、渋谷など民家が密集する住宅地の頭上を飛ばそうというのだ。
国交省による説明会で住民は激しく反発している。独自の反対集会、運動も始まった。住民を犠牲にした都心上空飛行、羽田空港の容量拡大攻撃を許してはならない。