反対同盟を先頭に署名提出行動 1・28 最高裁に11126筆つきつける 市東さん 〝5万筆達成を〟 3・27会場 成田市赤坂公園に
反対同盟を先頭に署名提出行動
1・28 最高裁に11126筆つきつける
市東さん 〝5万筆達成を〟
3・27会場 成田市赤坂公園に
大恐慌の深化の中で追いつめられた日銀は1月29日、「マイナス金利導入」という〝劇薬〟に手を染め、国債の年間80兆円購入による金融緩和策が限界に突き当たったことを逆に示す結果となった。最末期帝国主義に延命の道はない。「新たな世界戦争」情勢が接近し、日帝の朝鮮侵略戦争情勢が切迫している。闘争開始から50年になる三里塚闘争は、こうした情勢と向き合い、安倍戦争政治と対決する反戦・反権力の砦としての力をますます鮮明にしている。その最大の激突点である市東孝雄さんの農地取り上げを阻止する最高裁決戦で、1月28日、署名提出行動を闘った。さらに軍事転用滑走路である第3滑走路建設阻止へ向けた地域行動も前進している。3・27全国集会の会場が成田ニュータウン内・赤坂公園に決まった。動労水戸の第3波スト、韓国民主労総のゼネストと連帯し、安倍政権の改憲攻撃と対決する7月選挙決戦を全力で闘おう。
7月選挙決戦で安倍政権打倒を
1月28日、反対同盟と支援の労働者・学生は、最高裁判所への、農地取り上げ反対5万人署名第1次提出行動を行った。
午後2時30分、全体は、千代田区の最高裁判所西門前に集合した。反対同盟からは市東孝雄さんを先頭に、萩原富夫さん、伊藤信晴さん、木内敦子さんが参加した。さらに顧問弁護団の葉山岳夫弁護士、動労千葉の中村仁執行委員を始め多数が駆けつけた。
門前には「最高裁第3小法廷・大谷剛彦裁判長、日置朋弘調査官は高裁判決を破棄せよ」「農地は私たちの命、奪われてなるものか」と大書された横断幕が広げられ、伊藤信晴さんの司会で小集会が行われた。
萩原富夫さんが、「今から1万1126筆の署名を提出する。これに限らず何度でも申し入れ行動を行う。安倍政権の戦争政治に抗い、空港建設と闘おう」と訴えた。
葉山弁護士は、農地取り上げの違法性、違憲性を強く指摘し、現在新たな意見書を準備し、最高裁を追撃する闘いに入っていることを報告した。動労千葉の中村仁執行委員は「署名の力は大きい。私たちも10万人署名で何回もここへ来た。そして最高裁に国鉄分割・民営化時の不当労働行為を認めさせた。市東さんの訴える『耕す者に権利あり』は正義だ。これを最高裁に認めさせよう」ときっぱり。
午後3時、分厚い合冊を携えて、市東さんを先頭に代表の17人が最高裁構内へ入った。
担当者として現れた鴫原(しぎはら)史浩・訟廷主席書記官補佐に署名を手渡し、反対同盟の申入書を萩原さんが読み上げた。「東京高裁・小林昭彦裁判長による、市東さんの農民としての耕す権利、生きる権利を否定し、戦争につながる農地取り上げ判決の破棄を求めるものです」
さらに葉山弁護士が意見を述べ、民事訴訟を悪用し、裁判所を使った実質的な公用収用は、あらゆる意味で憲法違反であることを厳しく指摘し、高裁判決の破棄を要求した。市東さんは当事者として、「成田空港建設をめぐっては、収用法が失効し、強制的に土地を取られることがないと聞いて、私は天神峰に戻ってきた。それを農地法で奪うとは納得できない。受け継いだ農地を守るのが私の役目。〝安全だ〟と言い張って曲がった誘導路を造っておいて、今度はまっすぐにするから土地を明け渡せなどという横暴を、〝はいそうですか〟と認めるわけに行かない。一審二審判決を破棄してもらいたい」と訴えた。さらに、伊藤信晴さん、木内敦子さんも署名の重みを強調し、最高裁が強制収用に加担することのないように強く申し入れた。
提出後再び西門前で報告会を行い、今後もさらに署名を積み重ねて、何度でも最高裁への要請行動に立ち上がることを確認した。マイクをとった市東さんが「最高裁ではいつ不当判決が出るか分からない。そうした判決を出させないために、5万人署名の達成へさらに力を貸してほしい」と訴え、第2次、第3次の提出行動を決意して行動をしめくくった。
都心部で署名
最高裁への署名提出行動に先立って、三里塚闘争支援連会議は、東京・上野で市東さんの農地取り上げに反対する緊急5万人署名運動に取り組んだ。午前11時30分、上野公園に入口に約15人が到着し、それぞれゼッケンをつけた。「三里塚芝山連合空港反対同盟」「三里塚 農地の強制収用許すな 最高裁緊急5万人署名」ののぼりが立てられた。
修学旅行に来た高校生の団体が多い。最近の政治意識の高さを反映して署名協力に積極的だ。ある在日朝鮮人の女性が署名に応じた。「安倍さんの政治はひどい。本当に今何とかしなければ」と話しながら署名し、「資料を送ってもいいですか」と問うと、「ぜひお願いします」と答えた。
2時間の署名で146筆の協力を得た。さらに5万人署名達成へ前進しよう。