反対同盟の新年アピール(2)

週刊『三里塚』02頁(0934号02面01)(2016/01/01)


反対同盟の新年アピール(2)

成田空港に未来なし
 福島、沖縄と一つになって
 婦人行動隊 木内敦子さん

 6月12日の東京高裁による市東さんへの農地取り上げ判決を許せない。しかし市東さんはすぐに上告し、反対同盟は「緊急5万人署名」を開始した。2016年の闘いは最高裁での闘いに勝利することが最大の課題だ。
 第3滑走路の攻撃と闘わなければならない。芝山に住んでいる人で、成田空港が発展するなどと思っている人はほとんどいない。私は空港に行くこともあるけれど、工事といっても改修あるいは見せかけの手直しばかりで、未来の展望を感じさせるようなものはない。
 東京から遠いし、そもそも日本の人口が下降線になる中で、右肩上がりで航空需要が増えるなんて政府の宣伝。もう1本の滑走路が必要だなんて誰も思っていない。私は第3滑走路の目的は三里塚闘争つぶしだと思う。だから三里塚が闘いを止めないことが勝利です。
 一方でこの攻撃は住民の分断攻撃でもある。芝山町は人口も減り、シャッター街が拡大し、将来に展望を持てない人が増えている。こうした人たちの中に、「第3滑走路誘致による補償金」の話をふりまいて、分断しようというのが「第3滑走路実現をめざす有志の会」だ。こうしたやり方は、私がかかわり続けている被災地福島の保養運動で知り合った現地での現実と同じ。線引きで補償金がもらえたりもらえなかったり。沖縄も同じことだと思う。
 だけど、50年国策に負けず闘いぬいて来た三里塚だから第3滑走路攻撃とも闘える。町の人たちに話す言葉も分かりやすい内容をつむいでいきたい。最近の高校生の政治意識の高さに驚き期待している。がんばりましょう。

市東さん守る陣形拡大
 50周年イベントの成功を
 婦人行動隊 宮本麻子さん

 2015年は、市東さんへの高裁の不当判決をはね返す闘いの年だった。短期間で約3万人署名を集め東京高裁につきつけたが、最初に結論ありきの国策裁判官・小林昭彦裁判長は、控訴棄却の不当判決を行った。本当に許せない。でも市東さんと反対同盟は断固、最高裁決戦を闘うことを決意して、5万人署名に立ち上がった。そして「年内1万筆」の目標を達成した。年が明けて、最高裁への提出行動を行うことになると思います。大きい力になっているのは、動労水戸が中心となって「市東さんの農地を守る会・茨城」を結成し、それを江戸川、岡山へと拡大したことです。市東さんの農地を守る陣形をさらに大きくしたいと思う。
 現地の闘いで大きかったのが、周辺一斉行動の継続。大きな成果をかちとった。12月で実に32回目です。私はできる限り参加するようにして、顔見知りの住民も増えた。市東さんの署名への協力、第3滑走路攻撃をはね返す陣形づくりという点でも大きな力を発揮している。
 また、2015年は安倍政権の戦争政治との闘いでした。三里塚も先頭で取り組みました。安保法案は国会を通りましたが、これを粉砕する闘いは続いている。反戦・反権力の砦・三里塚が真価を発揮する年、それが2016年です。福島・沖縄と結んで、安倍政権を打ち倒す闘いを、断固やっていきたいと思う。
 三里塚現地では初めて星野文昭さんの絵画展に取り組み、235人の来場をかちとった。大成功だった。私も3日間、受付に立ちお手伝いをしました。星野さんもやがて70歳になります。2016年を必ず奪還する年にしましょう。
 韓国・民主労総を軸とした国際連帯も前進しました。また、労農連帯も強まりました。2016年は三里塚50周年のイベントを成功させたいと思います。2016年さらに勝利に向かって前進しよう。

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