反対同盟の新年アピール 反戦の砦 真価示そう 戦争政治の安倍打倒 世界に誇れる闘いだ 反対同盟事務局長 北原 鉱治さん

週刊『三里塚』02頁(0934号01面02)(2016/01/01)


反対同盟の新年アピール
 反戦の砦 真価示そう
 戦争政治の安倍打倒
 世界に誇れる闘いだ
 反対同盟事務局長 北原 鉱治さん


 2016年、あらためて反対同盟の決意を述べたい。三里塚が闘い続けるかぎり成田空港が完成することはない。
 国際情勢は、一歩踏み外せば世界戦争という危機に立っている。特に2015年、安倍政権による戦争政治は一線を踏み越えた。私は、70年前に戦争を経験した一人として語らずにはいられない。歴史を戦前に引き戻そうとする安倍政権を倒さずして、これからの若者の未来はあるのか。声あるものは声を出そう。一人ひとりの責任として、「自分は何をすべきか」と考え決起しよう。
 三里塚は今年、満50年を迎える。1966年当時、私も44歳と若かった。ハチマキを巻いてがんばれば空港は追い出すことができると、自信満々だった。隣の富里・八街地区では2年で空港計画を断念させた闘いを見ていたからだ。その闘いが50年も続くとは、感慨ひとしおだ。三里塚は世界に誇れる闘いだ。
 50年の歴史をふり返ってみると、「国民不在の政治」との闘いであった。一部の資本家のための政治は内閣を憲法の上に、憲法を無視・破壊して戦争に進みかねない所にまで来た。労働者・農民が主人公となる社会が必要だ。そのためには、絶対反対で権力に屈することなく闘うことだ。
 同盟員である市東孝雄さんから農地を奪う裁判が続けられている。舞台は最高裁に移った。係属部も第3小法廷に決まった。これからはいつ不当判決が下されてもおかしくない情勢だ。反対同盟は5万人の緊急署名と賛同人への参加をお願いしている。「耕すものに権利あり」。市東さんが3代にわたり開墾し、作り上げてきた農地をいかなる名目があろうとも国家権力が奪うことは許さない。TPPはじめ日本の農業は今、大変な危機にある。最も肥沃なこの農地を空港で埋めるなど、許してはならない。農業の未来のためにも阻止する。2016年は市東さんの農地を死守する決戦の年だ。
 第3滑走路建設をめぐる動きも重大だ。国土交通省、成田空港会社、県、地元自治体からなる「4者協議会」が第3滑走路と暫定B滑走路の北側延長計画を了承した。第3滑走路を建設するためには農地を再びつぶし、何千戸という人びとに被害を与えることになる。国際便が次つぎ羽田に移るという中なのに、なんでもう一本の滑走路が必要なのか。その元にある問題は、空港は軍事基地だということだ。70年前の戦争の時もそうだった。農民や労働者の犠牲で戦争が行われる。反対同盟は、第3滑走路建設阻止で周辺住民を組織していきたい。
 三里塚闘争は、逮捕者5千名、多数の死傷者を出している。私たちは、何の補償も要求していない。空港廃港に向かって闘いぬくだけだ。反対同盟は、動労千葉との共闘をさらに強化し闘う。韓国・民主労総をはじめ、国際連帯をさらに強化してすすむ。3・27全国集会を成功させよう。
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