東西で 「市東さん農地守る会」結成

週刊『三里塚』02頁(0933号02面03)(2015/12/14)


東西で 「市東さん農地守る会」結成

(写真 市東さんの農地を守る会・江戸川の結成集会【12月6日】)

江戸川
 「画期的取り組みだ」
 結成集会に30人が参加

 12月6日、東京江戸川区内において開かれた「市東さんの農地を守る会・江戸川」結成集会は、30人の参加で成功した。「食と安心のネットワーク江戸川産直の会」が、日頃の野菜配送や消費者との交流を通して野菜会員や青空市の購入者に呼びかけたものだ。集会には、江戸川の消費者や労働者が集うとともに、全国農民会議共同代表の小川浩さん、反対同盟の伊藤信晴さん、三里塚現闘・行動隊も参加した。
 最初に、最新ビデオ「市東さんの農地を守ろう」が上映された。空港会社による農地取り上げの不当性と市東さんの訴えを約10分で簡潔にまとめている。
 主催者あいさつは、江戸川産直の会の代表が行った。8年間にわたって三里塚産直の会の野菜を江戸川区内に配送することで三里塚農民の営農を支え続けたことが報告され、生産者である市東さんの農地を自分たちが守らなければならないことを確認した。特に、5万筆人署名を年内1万筆集めること、成田空港を40万米軍受け入れの朝鮮侵略戦争基地にする攻撃を阻止することを訴えた。
 続いて小川さんが講演し、TPPに対して「新自由主義農政で農家は生きていけない。〝産業として成り立つ農業〟などといっているが、規制緩和して資本が自由に金もうけするだけ」と弾劾し、「農民自身が立ち上がり、安倍政権打倒の運動をつくっていく。市東さんの思いをわがものとして、目に見える形の運動を進めていただきたい」と提起した。
 江戸川産直の会員からは、古くからの野菜消費者であるAさんが発言した。フロムアス杉並の連帯のあいさつに続き、市東さんの援農を担っている三里塚現闘員が発言した。三里塚現闘は、市東さんの「皆さんにくれぐれもよろしく」とのあいさつを伝えて、第3滑走路建設策動をめぐる現地攻防や同盟の周辺情宣を報告した。最後に、伊藤信晴さんが「江戸川の会の発足は、産直が主体となった画期的なものだ。市東さんの農地取り上げはクーデターに等しいデタラメ。労働者と農民の合流を大事にして行こう」とまとめた。

岡山
 農民会議中心に結成
 「5万人署名を進めよう」

 11月22日、市東さんの農地を守る会・岡山が、地元の農民会議の取り組みにより結成された。結成集会には、岡山の労働者、農民13人が結集し、全国農民会議から小川浩共同代表が参加した。
 岡山の農民会議の農民が基調報告を提起した。「日本原闘争も、三里塚闘争に学び労農同盟を基礎に、実弾射撃の強化を許さず、日米共同訓練阻止、演習場内耕作地を守り抜き闘う。国鉄闘争と一体で、市東さんの農地を絶対に守り抜く」と決意を述べ、市東さんの農地取り上げ反対緊急5万人署名を訴えた。
 千葉から駆けつけた小川さんは、「100年以上耕してきた農地を農地法を使って取り上げようとしている。緊急5万人署名をはじめ、あらゆる闘いで市東さんの農地を守り抜く。そのために、岡山の結成もある」と会結成の意義を訴えた。そして「TPP攻撃と立ち向かうために、動労千葉と労農連帯で闘いぬいていく。全国とつながって農民の闘う組織を作っていく、市東さん、萩原さん、労働者とともに闘いぬこう」と締めくくった。
 農民会議事務局の山口輝晃さんは、「キーワードは労農同盟。農業試験場で働いているが、産地間競争で農家は生きていけない。来年の3・11に福島に来てほしい」と呼びかけた。動労西日本・山田和広書記長は、11・14韓国民衆総決起闘争を報告し、「TPPに絶対反対で民主労総とともに農民が決起している」と、労農連帯の重要性を強調した。また、かつて神奈川で働いていた農民からは、「市東東市さんを職場に呼んで話を聞いたこともある。もう一度踏ん張って闘う」と決意表明がなされた。
 最後に、マスカットユニオンの木村守男書記長が、「学生のころから三里塚闘争をともに闘っている。労働者と農民の団結で安倍政権を打倒しよう」とまとめを行った。
 集会後、場所を移して全国農民会議岡山支部の結成を確認した。

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