全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ 絶対反対貫く反対同盟 労働者階級と連帯し 全学連三里塚現地行動隊 関西学生・M

週刊『三里塚』02頁(0933号02面01)(2015/12/14)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 絶対反対貫く反対同盟
 労働者階級と連帯し
 全学連三里塚現地行動隊
 関西学生・M

(写真 「絶対反対」を貫いて50年闘う三里塚闘争【1971年2月の代執行闘争】)

 人間が抑圧されることのない社会をつくるために、人生をかける仲間においてしか分かち合うことのできない、アピールを贈る。
 私は、3・11大震災が起きた年に大学に入り、もう何度となく三里塚の地に足を運んでいる。今日まで様々な経験をした中で、あらためて「絶対反対とは何か?」を自分自身に問いかけている。その答えが三里塚闘争の中にある。
 歴史の歯車は、逆転しない。それは、常に「今の世の中おかしい」と言って声をあげる変革のための運動があったからである。私が生きる現在もそのことに変わりない。時代の振り子は常に闘う者の側に揺れている。
 先日、TPPの大筋合意ということが報道され、安倍政権は国内対策を練っている。市場の拡大、公平な貿易ルール、そんなものはすべて虚偽である。国内の良質な農畜産物が輸出され、農家が豊かになる、とされている。しかし、その農畜産物は、過去最高を更新した生活保護160万世帯の口には入らない。奴隷労働に苦しむ外国人技能実習生・研修生の口にも入らない。奨学金地獄に陥っている学生や非正規職労働者の口には、無論入らない。むしろ最もタンパク質と炭水化物を摂取している、外国の金持ち連中の口にしか入らないのである。
 第3滑走路計画の実態をみよ。地元への経済効果が叫ばれているがそんなものは虚偽である。住民が工事のために立ち退きを迫られ、騒音地獄にたたきこまれる、その悔しさは経済とは全く相容れない。空港拡張で実際に起こることは、膨大な数の非正規職労働者の増加でしかない。このような「経済効果」は絶対に認めることができない。
   *
 絶対反対の路線こそがいま問われている。重要5品目に関税が維持されればそれで良し、とはならないし、零細農家の何軒まではつぶれて良い、ともならない。また、騒音・非正規職労働者はここまでなら増えて良い、ともならないからである。
 絶対反対を口で言うのは簡単であり、誰にでもできる。しかし、それを貫徹することは難しい。ひとりで絶対反対を貫くのは無理だと思う。だから、誰かと一緒に反対する、そういう運動が求められる。そこで、絶対反対の路線を誰の力に依拠して貫くのか、が問われている。
 それに対する明確な回答が、三里塚闘争の中にある。労働者階級と連帯して絶対反対を貫くのである。私は、それを貫いた時の圧倒的展望を実感する。また、三里塚にいて大げさでも何でもなく革命の現実性を実感する。生産を自分たちで回している実感の一方で、その労働が今の社会では金にならないという理由で切り捨てられる。そういう矛盾を感じつつも、しかし生産を担っているのは、他でもない私たちだ、という自信を深めることができた。
 1億超の大金で頬っぺたを引っぱたくような仕打ちは、正義にとって代わることができない。何より、私たちがいまの支配階級に対し、「NO!」という勇気があれば、それを貫徹する路線・団結があれば、労働者人民の力に匹敵するものは何もないのである。
 この圧倒的真実を支配階級にも労働者階級にも示してきた、三里塚の闘いこそが、大恐慌・大失業・戦争時代を生きる私たち学生の道しるべである。すべての学生は、三里塚に結集し、生き方を変える経験を是非ともしてほしい。ともに手を取り合って、今の世の中おかしい、と声を上げよう。そうして、この社会の決定権をすべて私たちの手に取り戻そう。
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