2015年 切り開いた勝利の地平 同盟先頭に 反動判決はね返す

週刊『三里塚』02頁(0933号01面02)(2015/12/14)


2015年 切り開いた勝利の地平
 同盟先頭に 反動判決はね返す


 2015年の三里塚闘争はまず何よりも、動労千葉をはじめとした労働者階級との労農連帯および、韓国民主労総ソウル本部をはじめとした国際連帯の点で、大きな成果をかちとった。動労水戸を中心とする茨城の仲間は、「市東さんの農地を守る会・茨城」を結成した。これに続いて、岡山、江戸川でも「守る会」結成が相次いだ。2016年の市東さん農地決戦にむけた大きな力だ。民主労総の仲間との間では、かつてない中身の濃い交流・連帯を実現した。
 こうした前進を土台に、市東孝雄さんの農地を死守する闘いにおいて2015年、大きな前進をかちとった。日帝・最高裁=寺田体制、東京高裁・小林昭彦裁判長は、6月12日、農地法裁判において控訴棄却判決を行った。
 この攻撃に満身の怒りを爆発させて対決して押し返し、直ちに最高裁決戦の検討に入った。そして、5万人署名方針をうち立て、猛然と反撃を開始した。特に新たに開始した賛同人署名は大きな力を発揮している。双方向での交流が可能になり、最高裁決戦勝利への動きをつくり出している。そして、署名は年内1万筆を確実にさせている。

反戦・反権力の砦

 さらに、三里塚は2015年、日帝・安倍政権による安保・戦争法案強行という形をとった戦争政治の強まりに対して、日帝の国策と真っ向から対決し、阻止しつづけてきた反戦・反権力の砦として闘いぬき飛躍を実現した。
 反対同盟は本年1月11日の旗開きから、安倍政権に対して「民衆の怒りの声は地に充ち満ちている。反戦・反権力の砦=三里塚は今こそ闘いの先頭に立つ」(闘争宣言)と決意を明らかにし、2015年全体を通して、安保法案反対の闘いに立ちあがるなど、反戦闘争を牽引(けんいん)した。
 さらに、その具体的な闘いとして、第3滑走路推進の動きを捉え、「朝鮮有事情勢と一体の軍事転用滑走路だ」と、攻撃を迎え撃ち、空港周辺住民と合流する大きな道筋を作ることに成功した。
 同滑走路をめぐっては、9月17日に続く11月27日の4者協議会(国土交通省、成田空港会社、千葉県、地元9市町)が芝山設置案を了承し、加えて、暫定B滑走路の1000㍍延伸案まで追加して、攻撃を本格化させてきた。
 しかし、第3滑走路攻防は反対同盟が主導権を握り続けている。2014年4月30日に、成田市の商工会が「成田第3滑走路実現する会」の結成総会を弾劾行動で直撃し、「反対同盟ニュース第9号(6月22日付)で、第3滑走路想定図を掲げて、住民位警鐘を乱打したところから、第3滑走路攻防は始まった。
 その結果、成田市川上地区の住民が行政に対して、説明会を要求する行動に立ち上がった。
 2014年の勝利を引き継いで2015年、芝山町南部地域を先頭に反対同盟は住民の決起を作り出しつつある。日帝・国交省が攻撃を暴力的に強行するならば、〝新たな三里塚闘争〟の爆発を展望できる所にまで勝利を拡大したのだ。
 2015年三里塚闘争の勝利を示すさらなるメルクマールは、周辺一斉行動の前進である。2013年5月に始めた毎月の一斉行動を反対同盟・支援連は一回も欠かすことなく続けてきた。この地道な取り組みの成果が各所で芽吹き始めている。第3滑走路建設攻撃と真っ向から闘う陣形づくりへと結びつこうとしている。「反対同盟ニュース」の配布で読者網が広がり影響力を拡大している。
 以上の2015年の勝利の上に、市東さんの農地死守を軸とする2016の闘いに躍り込もう。
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