全学連三里塚現地行動隊日誌 市東農地決戦の先頭に立つ パリの労働者がスト 非常事態宣言破り 全学連三里塚現地行動隊長

週刊『三里塚』02頁(0932号02面01)(2015/11/23)


全学連三里塚現地行動隊日誌
 市東農地決戦の先頭に立つ
 パリの労働者がスト
 非常事態宣言破り
 全学連三里塚現地行動隊長

(写真 ホームプラス労組の籠城現場で発言する斎藤郁真全学連委員長【11月15日 ソウル市】)

 「テロ事件」の報道がなされるたびに思い出す詩があります。石川啄木の詩集『呼子と口笛』の中にある、1911年に書かれた「ココアのひと匙(さじ)」です。

われは知る、テロリストの
かなしき心を――
言葉とおこなひとを分ちがたき
ただひとつの心を、
奪はれたる言葉のかはりに
おこなひをもて語らむとする心を、
われとわがからだを敵に擲(な)げつくる心を――しかして、そは真面目にして熱心なる人の常に有(も)つかなしみなり。
はてしなき議論の後の
冷めたるココアのひと匙(さじ)を啜(すす)りて、そのうすにがき舌触(したざは)りに、
われは知る、テロリストの
かなしき、かなしき心を。

 1909年の安重根による初代韓国総統・伊藤博文射殺事件や、1910年、天皇暗殺を企てたとして幸徳秋水ら当時の社会主義者が処刑された大逆事件に強い衝撃を受けた啄木が、ロシアのナロードニキに共鳴しつつも絶望的なテロ路線では勝てないことを自覚し、真剣に悩んでいたことによる詩ではないでしょうか。
 啄木はロシア革命を知ることなく1912年に亡くなってしまいますが、もし、荒々しい労働者階級の闘いをすぐそばで感じることができたなら、また違った詩が生まれたに違いないと思います。
 11月13日のパリ銃撃・爆破事件は、ISの労働者階級に対する無差別襲撃であり、階級的労働運動と国際連帯に敵対するものです。帝国主義打倒・労働者階級解放をかちとる立場から許すことはできません。
 他方で、国外における侵略戦争と国内における失業・安全破壊によって労働者階級に死を強制する新自由主義的帝国主義が元凶であることも事実です。戦争と搾取の強化を必要としているのは、わずか1%にも満たない資本家階級とその政府です。労働者階級は「戦争絶対反対!」、「生きさせろ!」と非和解的闘い(階級闘争)を開始しています(18日、2名の組合員をテロで失いながらも、非常事態宣言下のパリでストライキを打ったバス労働者の闘いを見よ!)。
 この階級対立を曖昧(あいまい)にし、現象面のみを取り上げる「報復の連鎖を断ち切ろう」論をいくら叫んでも無力であるばかりか労働者の闘いに敵対するものになってしまいます。
 新自由主義的帝国主義に対する被抑圧諸国人民の怒り、帝国主義国内の人民の怒り、沖縄人民の怒り…が蓄積されている現実に対し、日共・スターリン主義や社民が「宗教対立」や「民族対立」、「本土と沖縄の対立」などとゆがんだ形でとらえるのみならず、その「対立」をあおり、排外主義・国益主義へと転落している現状を打ち破らなければなりません。
 宗教や民族、資本家階級に依拠するのではなく新自由主義的帝国主義打倒、プロレタリア世界革命の勝利の中にこそ青年・学生の未来があります。職場における階級的労働運動の実践と労働者階級の国際連帯を今こそ発展させよう! 動労総連合に集う青年労働者を軸に、闘う労働組合を組織し、韓国ゼネストに続き日本労働者階級の荒々しい闘いを世界史の前面に登場させよう! 「市東さん農地死守、第3滑走路粉砕」で朝鮮侵略戦争を阻止しよう!
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