NHK 「第3滑走路は3案」 NAAの意受け報道

週刊『三里塚』02頁(0931号02面03)(2015/11/09)


NHK 「第3滑走路は3案」
 NAAの意受け報道

(写真 NAAに第3滑走路案策定を求めた「成田空港問題4者協」【9月17日 千葉市】)


 11月1日のNHKニュースは成田空港会社(NAA)が、現在進めている第3滑走路案の策定作業について報道した。それによると検討中の第3滑走路案は三つあり、一つが石毛博道らが売り込む、現在の暫定B滑走路から2㌔も南に下った芝山案(3500㍍)。あとの二つは暫定B滑走路にほぼ平行して東側に造る案。これは暫定滑走路との間の距離を変えた二つの案(いずれも2700㍍)だ。
 この3案とも実は去年の6月に国交省の「首都圏空港機能強化技術検討委員会」が報告書の中で提示しているもので、それ自体に新味はないが、概念図に近い位置付けしかない小委員会案と、9月17日の「成田空港問題に関する4者協議会」の議論をへて、建設を念頭においた具体案では、計画図を作る難度も異なってくる。
 そのため、当初「年内にもできる」と言われた建設案作りは遅れている。その遅れを糊塗するために、NAAがNHKに報道させ、第3滑走路建設に向けたキャンペーンの継続を意図したものだ。
 しかし、第3滑走路建設に正当性も説得力もない。反対同盟が毎月行っている空港周辺住民への一斉行動(宣伝)では、第3滑走路への怒りが日に日に高まっていることが実感される。10月18日の一斉行動では「今でも地獄のような騒音なのに3本目の滑走路だと!?」「もう一回ハチマキを巻かなきゃか?(闘いに立ち上がるの意)」と怒りを露わにする人がいた。「おれたちに夜眠らせない気か?」と言う人も。
 朝鮮半島情勢が緊迫する中、成田空港軍事転用問題が、第3滑走路の本質であることも暴かれつつある(記事参照)。全人民の力で第3滑走路建設策動を粉砕しよう。

住民の怒り強く

 第3滑走路攻撃とならんで深夜・早朝便規制の再緩和を求めるNAAに対して、成田空港騒音対策地域連絡協議会の代表は11月10日、NAA本社を訪れ「2年半前に緩和をしたばかりなのに、再び緩和を要求するとは住民の理解は得られない」と申し入れ、「規制緩和の乱用」に釘を刺した。

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