TPP合意 全国農民の怒り噴出 安倍打倒へ 闘いはこれから

週刊『三里塚』02頁(0929号02面05)(2015/10/12)


TPP合意
 全国農民の怒り噴出
 安倍打倒へ 闘いはこれから

(写真 全国農民によるTPP閣僚会合反対のデモ【9月29日 東京・霞が関】)

 10月5日、アメリカ・アトランタで開かれていたTPP(環太平洋経済連携協定)の閣僚会合で、参加12カ国によって「大筋合意」がなされ、「TPPは発効に向かって大きく前進」と報じられた。
 「死守する」とされてきた「コメ、小麦、豚肉・牛肉、乳製品、甘味資源作物」のいわゆる聖域5品目でも、コメ輸入7・8万㌧を始め、安倍政権が大幅な市場開放を強行した内容に、日本の全国の農民から怒りの声が噴出している。甘味資源作物が大半を占める沖縄(サトウキビ)、北海道(テンサイ)からも弾劾の声が上がっている。
 一方アメリカでは、労働組合などを先頭に反対の声が噴出し、次期大統領候補ヒラリーですら「反対」の態度表明をせざるをえなかった。
 「1%」の金持ちが「99%」を食い物にするという、究極の新自由主義攻撃に各国で怒りの声が噴出しているのだ。TPPの「批准」自体が危うい状態であり、「闘いはこれから」なのだ。最後まで難航した医薬品の独占販売の期限問題にしても、実は玉虫色「決着」であり、矛盾の噴出は時間の問題だ。
 安倍政権は農民を始めとした労働者人民の弾劾を恐れて、「批准」を来年4月以降に先送りし、常態化していた臨時国会の開催を断念するという異例の事態に追い込まれた。
 他方で、TPPは露骨な対中国ブロックであり、TPP対AIIB(中国主導のアジアインフラ投資銀行)という争闘戦を一層激化させるものである。
 さらに、日米を軸としたTPP内部における矛盾と争闘戦もまちがいなく激化する。「TPPは間接的な地域安保」(甘利TPP担当相)という言葉の通り、単純な経済協定ではなく、軍事・戦争と一体の政治協定だ。TPP推進は戦争の道である。グローバル競争にあえぐ自動車や電機=日帝の延命のために、日本の農業と農民を犠牲に差し出す日帝・安倍政権を今こそ打倒する時だ。農業破壊との最先端攻防である市東さんの農地を守る闘いをさらに拡大しよう。
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