安倍打倒、最高裁決戦勝利、市東さんの農地死守 10・11三里塚闘争の大爆発を 人民の総力で戦争政治粉砕へ ---反対同盟からの訴え

週刊『三里塚』02頁(0927号01面01)(2015/09/14)


安倍打倒、最高裁決戦勝利、市東さんの農地死守
 10・11三里塚闘争の大爆発を
 人民の総力で戦争政治粉砕へ
 ---反対同盟からの訴え

(写真 国会前と連帯して戦争法反対の街宣を行った反対同盟と支援【8月30日 京成成田駅前】)


 8月30日の国会包囲12万人、全国100万人の怒りの決起は、労働者を先頭にした戦争絶対反対・安倍打倒の怒りを政権につきつけた。追いつめられた安倍政権は9月16日にも参院採決を強行する構えだ。9・13闘争に続き、連日の国会包囲で戦争法案を阻止しよう。9月10日の動労福島結成を突破口に国鉄決戦を前進させよう。10・11全国総決起集会はこうした闘いと連携して開催される。安倍政権打倒の怒りを爆発させる場だ。市東さん農地法裁判・最高裁決戦を闘い、緊急5万人署名・賛同人を集めよう。第3滑走路は安倍戦争政治と一体の軍用滑走路だ。軍事空港反対の声をさらに強くあげよう。この闘いの先頭に立つ反対同盟からアピールを頂いた。

先頭で反戦の旗を!
 事務局長 北原鉱治さん

 1966年に〝百姓一揆〟と言える空港反対闘争を開始して以来、来年で50年になる。よくここまで意志を貫いて来た。それにはもちろん動労千葉を始めとした労働者や全国の農民、学生、市民の力があったればこそだったが、三里塚現地の農民を始めとした反対同盟の闘魂がやはり軸だった。私は今でも、この違法・不法の塊(かたまり)である成田空港の完成を絶対に許さないという一念で闘っている。
 何よりも懸念しているのは、安倍政権による戦争政治だ。彼は海外に自衛隊を派遣して軍事力を誇示したいんじゃないかと思う。軍隊はおもちゃじゃないんだ。「二度と侵略戦争をしない」と誓ったあの時の決意をもう一度かみしめたい。安保・戦争法案反対のうねりが大きくなってきた。反戦の砦・三里塚も先頭で旗を振る。10・11集会の趣旨がそこにある。そして市東孝雄さんの農地の問題だ。親子三代、開墾し、耕してきた農地を誰が奪う権利があるのか。まして空港整備のために取り上げるなど断じて認められない。TPPはじめ日本の農業は今、大変な危機にある。最も肥沃な三里塚のこの農地を空港で埋めるなど、許してはならない。農業の未来のためにも阻止する。それが10・11だ。
 また、3本目の滑走路の問題。安保法案の推進の中で成田の軍事利用の危機が迫っている。この動きと並行した攻撃だ。地域住民から見たら本当に許しがたい計画だ。私は反対同盟の一斉行動の時に毎回、多古町に行って訴えを行うが、第3滑走路計画では騒音直下に組み込まれる。NAAや航空会社、地域利権団体の利益のためだけに空港が拡張されていったら、住民の生きる場所はなくなる。そのためにもわれわれ反対同盟が、住民と団結して、第3滑走路絶対阻止を闘わなければならないと決意している。そのためにも10・11集会の大成功をかちとりたい。

安倍政権にはノーを
 敷地内天神峰 市東孝雄さん

 10・11全国集会は私にとって、三里塚にとって特別な集会だ。まず何よりも安倍政権の戦争にむかった政治との対決です。8月30日の安保法反対集会は大きな盛り上がりを実現した。
 国会前の12万人の人びとと連帯して、反対同盟も京成成田駅前を制圧して街宣・抗議行動を行った。安保法制には過半数を超える人びとが反対している。にもかかわらず安倍首相は、国会での数を頼みに、安保法案の成立を強行する構えだ。絶対に阻止したい。10・11全国集会は、50年闘ってきた三里塚が先頭に立ち安倍政権に「ノー」をつきつける集会だ。
 私の農地法裁判は最高裁に移った。最高裁では普通、弁論が開かれない。ある日突然、不当判決ということもありえる。スローガンに「最高裁による強制収用を許すな」と入れた。「裁判所の判決」という形をとった「土地収用法と同じ強制収用だ」という意味。私は絶対に負けません。5万人の緊急署名を必ず実現したい。数百人の賛同人署名をお願いして、署名や運動を拡大してほしいと考えている。10・11集会への成功に結びつけてほしい。私は天神峰の地で農民として生き続ける。
 8月23日の一斉行動では手応えをつかみました。地元の126の人から署名を頂き、5人に賛同人になってもらった。大半が「名前を公表していい」という方々だ。勇気をもらった。職場で、学園で、地域で5万人署名、賛同人署名をお願いします。もう一つ、耕作権裁判が再開された。文書提出命令に従わなかったNAAをじりじり追いつめている。この裁判でも勝利して、最高裁闘争へのアピールにしたい。
 そして現地では第3滑走路の動きが出ている。本当にふざけた話。成田空港の需要は減っているのに、何で3500㍍の滑走路が必要なのか。本当に汚い利権あさりだ。その手先が反対運動から脱落した石毛博道や相川勝重らだ。本当に許せない。なぜ必要のない滑走路を造るのかと言えば、軍事空港の問題が出てくる。
 先日の新聞では、朝鮮半島でもし戦争になった時に、アメリカから何十万もの米軍が飛来し、成田を中継基地に使う、と報じている。地域住民の間には反対の声が渦巻いています。
 こうした人びととも連携しながら第3滑走路阻止の陣形を作りたい。10・11集会成功の勢いでこうした暴挙を止めたい。大結集をよろしくお願いします。

農地死守は実力闘争
 事務局員 萩原富夫さん

 10・11全国総決起集会は、50年目を迎えた三里塚にとって、とても重要な集会です。今までを倍する大結集をお願いしたい。今回はいつもと会場を変えて、市東孝雄さん宅の家の南側200㍍=開拓道路わきにあるうちの畑でやります。すぐ隣には空港警備隊(機動隊)の前進基地がある緊張感のある場所だけど、権力を吹き飛ばす勢いのある集会にしたい。
 何と言っても、今の安倍政権とその戦争政治を許さない集会として大成功させたい。成田空港の第3滑走路の動きが強まっていることもこの安倍戦争政治と関係があると考えている。
 今、成田で飛ばせているのは年間22万回で、30万回の年間目標を大幅に下回っている。枠はあり余っている。「何がもう一本の滑走路か」って話でしょ。だから軍事転用のための機能強化を狙っていると考えれば符合する。
 安倍首相は集団的自衛権の行使をする例として朝鮮半島有事をあげた。日米安保ガイドラインの改定でも「民間空港・港湾」の軍事利用を明記した。新聞報道(注)では、防衛省などが滑走路の長さなどを調べているという。
 成田は米軍の中継基地に位置づけられているわけだから、第3滑走路を推進する理由は、有事の際の軍事転用をにらんだものと考えてまちがいない。ここで反戦の砦として闘ってきた三里塚闘争の真価を今こそ示したい。
 そして、何よりも市東さんの農地を死守する集会としたい。農地法裁判は最高裁の闘いに入った。「高裁判決の破棄」という判決を何としてももぎりとりたい。8月23日の空港周辺地域一斉行動で「5万人署名、賛同人集め」を本格的に開始した。思った以上の成果に勇気づけられている。第3滑走路への怒りや不満が想像以上に強い。10・11集会にはこうした周辺住民からの参加を実現したい。
 市東さんの農地を守る闘いは実力闘争になる。この点でも三里塚50年の力を見せつける。5万人署名、賛同人集めをお願いします。
 そして、すでに述べた第3滑走路を阻止する集会だ。国交省、千葉県、NAAは明らかに第3滑走路建設をめぐって、〝北総暴動〟がもう一度爆発することを恐れている。
 怒りを強める地域住民と結合し、全国の労働者、農民、学生、市民の応援も得て、第3滑走路を実力で阻止したい。大結集をお願いします。
 先日、全学連大会に参加して発言させてもらった。いろんな困難はあると思うけど、若い学生の皆さんに期待しています。
(注)8月23日付「毎日」=本紙926号参照

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