団結街道
週刊『三里塚』02頁(0926号01面06)(2015/08/24)
団結街道
「おおっ」。市東さんの離れにどよめきが起きた。5万人署名の本格始動となった8月23日の一斉行動。担当地域から帰ったメンバーが、結果を持ち寄り集約に臨む。126筆の署名に5筆の賛同署名。「賛同までは難しいかな」。そんな思いは完全に吹っ飛んだ▼「思い切って周辺の人々にも賛同を呼びかけよう」と朝の打ち合わせで確認された。賛同となれば同盟の協力者だと明言するに等しいが、「名前も使ってもらってかまわない」「仲間に声をかけるから30人分の署名用紙を置いていってくれ」。そうした反応がいくつも返ってきたのだ▼第3滑走路問題がわが身にふりかかり、市東さんの農地問題を共通の課題ととらえる人が増えた。東京高裁不当判決への怒りの共感が湧き起こり、さらには安倍政権への怒りが共通の話題となる。「国会前に行ってきたよ」というやりとりも当たり前の会話だ▼かたや、千葉日報が「住民の声」を演出しようと策した第3滑走路の座談会(8月13日掲載)は醜悪だ。闘いから脱落した石毛博道や石井新二が名を連ね、破綻している空港との「共生共栄」を無責任に語っている。とりわけ石毛は「騒音はあるがたくさんのお金が落ちている」と露骨だ▼一斉行動を始めて2年4カ月。北総大地が動きだした。これまでの蓄積の上に、5万人署名とその賛同への呼びかけによって、住民の胎動が始まっている。